人生を豊かにする知識

フィードバックをもらうのが怖い人必見!苦手を克服する聞き方とメール例文

こんにちは!「スルースのVictory Academy」のスルースです。

仕事をしていて「もっと成長したい、成果を出したい」と意気込んでいる反面、上司や先輩から評価されることに対して、心のどこかで「怖い」「聞きたくない」と感じてしまうことはありませんか?

自分の仕事ぶりに対して何か言われるのではないかとビクビクしてしまったり、良かれと思ってやったことを否定されたらどうしようと不安になったりするのは、人間として非常に自然な防衛反応です。

しかし、ビジネスパーソンとして突き抜けた成果を出すためには、適切なタイミングで周囲から「フィードバックをもらう」ことが、自分自身のスキルアップに直結する非常に有効な手段の一つとなります。

自分ひとりでは気づけない改善点や、埋もれている才能に気づくきっかけになるからです。

とはいえ、いざ自分から聞きに行くとなると、「なんて聞けばいいんだろう?」「忙しいのに迷惑じゃないかな?」と迷ってしまったり、失礼のないメールの書き方が分からなかったりと、悩みは尽きません。

さらに、もし厳しいことを言われて落ち込んでしまったら…という不安もあるでしょう。

でも大丈夫です。相手に失礼にならない正しい頼み方と、自分の心を守る受け止め方のマナーさえ押さえておけば、耳の痛い意見もあなたのキャリアを輝かせる学びのヒントに変わります!

記事のポイント
  • 評価への恐怖心をなくし、ポジティブに受け止めるための心理テクニック
  • ネガティブな言葉を自分の長所に変換する「リフレーミング」の方法
  • コピペで使える!上司や社外へフィードバックを依頼するメール例文
  • 聞いただけで終わらせない、信頼残高を増やす「お礼と報告」のループ

※本記事は、筆者の経験や調査に基づく一般的な情報・考え方の紹介です。具体的なトラブルや体調不良などについては、所属先の相談窓口や専門家への相談も検討してください。

成長のためにフィードバックをもらう目的とメリット

成長のためにフィードバックをもらう目的とメリット
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まずは、なぜわざわざ精神的な負担を感じてまで「フィードバックをもらう」必要があるのか、その本質的な理由と構造をクリアにしておきましょう。

ここを論理的に理解しておくと、感情的なブレが減り、耳の痛い指摘を受けたときのメンタルブロックがかなり軽減されますよ!

本来の目的は業務改善と能力開発

本来の目的は業務改善と能力開発

多くの人がフィードバックを怖いと感じる背景には、学生時代の評価体験と結びつけて捉えてしまう傾向が一因としてあります。

しかし、ビジネスにおけるフィードバックの本質は全く異なります

まずはこの定義を根本から書き換えるところから始めましょう。ここを理解しておくと、耳の痛い指摘に対する拒絶反応が和らぎやすくなります。

1. 制御工学から学ぶ「感情なき軌道修正」

もともと「フィードバック(Feedback)」という言葉は、ビジネス用語ではなく「制御工学」というエンジニアリング分野の専門用語でした。

これは、システムが出力した結果を入力側に戻し、目標値との誤差(ズレ)を修正して挙動を安定させる操作を指します。

※ここでは“語源や厳密な学術史”というより、考え方のイメージとして紹介します。

分かりやすい例が「カーナビ(GPS)」です。

あなたが目的地(目標)に向かって運転しているとき、道を間違えたとします。するとナビは「ルートを再検索します」と告げ、新しいルートを示しますよね。

この時、ナビはあなたの人格を否定しているわけでも、運転技術を嘲笑しているわけでもありません。ただ淡々と「目標と現在地のズレ」という事実を伝え、修正案を提示しているだけです。

制御工学のフィードバックの考え方は、ビジネスの振り返りにも比喩として非常に参考になります。

上司や同僚からの指摘は、あなたへの攻撃ではなく、「ゴールに到達するためのGPS信号」に過ぎません。機械的な「ズレの調整」だと捉えれば、感情的にならずに情報を受け取れるようになります。

フィードバックは目標達成のためのGPS

2. 「意図」と「影響」のギャップを埋める

なぜ私たちには他者からのフィードバックが必要なのでしょうか?

それは、人間には「自分は自分の『意図』で自分を評価し、他人はあなたの『行動』であなたを評価する」という、埋めがたい認識のギャップが存在するからです。

【認識のズレ(例)】

  • あなたの意図(主観):「慎重にミスがないよう、細部まで確認してから報告しよう」
  • 他者への影響(客観):「報告が遅い。進捗が見えなくて不安だ」
フィードバックでピントを合わせる

このように、いくら良かれと思ってやったことでも、それが相手にどう伝わっているか(影響)は、相手に聞かない限り永久に分かりません。

心理学のモデル「ジョハリの窓」には、「盲点の窓(自分は気づいていないが、他者は知っている自己)」という領域があります。

フィードバックをもらうことは、この「盲点の窓」を開け放ち、「自分に見えている世界」と「周囲に見えている世界」のピントを合わせる極めて有力な手段の一つなのです。このピントが合っていない状態で走り続けることこそ、ビジネスにおいては大きなリスクになり得ます。(ジョハリの窓に関する参考資料)

3. VUCA時代の戦略的資源としての価値

変化の速い環境では、フィードバックを外部データとして取り込む姿勢が、学習スピードを上げるのに役立ちます。

1年前の正解が今日の不正解になるようなスピード感の中で、自分ひとりの経験や知識だけでアップデートし続けるには限界があります。

周囲からのフィードバックを「無料でもらえる外部データ」として貪欲に取り込み、自己を変容させられる人だけが、環境の変化に適応し生き残ることができるのです。(「VUCA時代」に関する参考資料)

【このセクションのまとめ】

  • フィードバックは「人格攻撃」ではなく、目標へ導くための「GPS信号(修正データ)」である。
  • 「自分の意図」と「他者への影響」のズレは、フィードバックなしでは修正不可能。
  • 評価されることを恐れる「受身の姿勢」から、データを収集して利用する「戦略的な姿勢」へシフトしよう。
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フィードバックをもらうという行為は、「怒られに行く」ことではありません。自分の市場価値を高めるための「攻略データ」を、自分から取りに行く賢い戦略なのです。そう捉え直すことで、「評価される」という受動的な感覚から、「情報を使いこなす」という能動的な感覚へとシフトできるはずです!

評価が怖いと感じる心理の乗り越え方

評価が怖いと感じる心理の乗り越え方

「フィードバックが成長に役立つ」と頭では分かっていても、いざ上司に呼び出されたり、修正点を指摘されたりすると、心臓がドキッとして「怖い」「嫌だ」と感じてしまう。

これは誰もが持つ自然な反応です。

人間には、自分の心やプライドを守ろうとする「防衛機制」という本能が備わっています。自分にとって不都合な情報や、自己評価(セルフイメージ)を脅かすような情報が入ってくると、無意識のうちに「自分は悪くない」「あの人の指示が分かりにくかったせいだ」と情報を遮断したり、歪曲したりして自分を守ろうとするのです。

決してあなたが弱いわけでも、能力が低いわけでもありません。

この恐怖心を乗り越え、プロフェッショナルとして成長するための最大のコツは、「感情」と「情報」を明確に切り分けることです。

第一信号(感情)と第二信号(理性)を分ける

厳しいことを言われた瞬間、「ムッとする」「落ち込む」といった感情反応(第一信号)が出るのは生理現象なので止めることは難しいです。

しかし、そこで思考停止せず、数秒おいてから理性(第二信号)を働かせることが重要です。

【思考の切り替えテクニック】

× 感情のみで反応:

「厳しいことを言われた…私はなんてダメな人間なんだ。もう嫌われてしまったかもしれない」(人格への攻撃として受け取ってしまう)

○ 理性で情報を分離:

「厳しいことを言われた…でも、指摘されているのは私の『人格』ではなく、私が提出した『資料のグラフ』や『会議での発言』という行動の結果(物体)に対してだな。改善の余地があるのは『私』ではなく『行動』だ」(技術的な指摘として受け取る)

このように、指摘されている対象を「自分自身」と同一視せず、テーブルの上に置いた「作品」や「行動」として客観視するクセをつけると、精神的なダメージはずいぶん軽くなります。

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感情をなくす必要はありません。感情が出たうえで、扱い方を選べるようになるのがゴールです!

短所を長所に変える言い換えの技術

短所を長所に変える言い換えの技術

フィードバックをくれる相手が、必ずしも伝え方の達人とは限りません。

時には配慮に欠ける言葉や、ネガティブな表現で指摘されることもあるでしょう。そんな時に真に受けて傷ついてしまうのは非常にもったいないことです。

ここで活用したいのが、ネガティブな言葉をポジティブな意味や強みに脳内で変換する「リフレーミング」という心理テクニックです

実は、短所と長所はコインの裏表の関係にあります。「短所」だと思われている特徴も、見方を変えれば「使いどころを間違えているだけの長所」になり得るのです。

以下に、よくあるネガティブな指摘をポジティブな強みに変換するリストを用意しました。これを頭の中にインストールしておけば、どんな指摘も自分の武器に変えることができます。

あくまで言い換えの例ですので、状況や役割によっては改善の必要がある点についてはご注意ください。

ネガティブ指摘のリフレーミング例
指摘された言葉(ネガティブ) 脳内変換後の解釈(ポジティブ・強み) 今後の具体的な活かし方
「神経質だね」「細かすぎる」 「慎重である」「リスク管理能力が高い」 重大なミスを防ぐ最終チェック担当や、品質管理の業務で才能を発揮する。
「頑固だなぁ」「融通が利かない」 「意志が強い」「ぶれない信念がある」 困難な状況でも諦めずにやり遂げる推進力として活かす。
「計画性がない」「行き当たりばったり」 「行動力がある」「臨機応変に対応できる」 スピード勝負の案件や、変化の激しい現場での切り込み隊長になる。
「理屈っぽい」「口ごたえが多い」 「論理的思考力が高い」「分析力がある」 感情論ではなくデータに基づく戦略立案や、複雑な問題解決に活かす。
「おとなしい」「消極的」 「協調性が高い」「傾聴力がある」 相手の意見を深く理解するサポーター役や、調整役として信頼を得る。
「せっかち」「落ち着きがない」 「スピード感がある」「時間を大切にする」 納期が厳しいプロジェクトや、迅速なレスポンスが求められる業務で活躍する。
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こうやって変換してみると、「なんだ、私の才能の使い方を教えてくれていたのか!」と思えてきませんか?指摘された内容を「直さなきゃいけない欠点」と捉えるのではなく、「活かす場所を調整すべき特性」と捉えることで、自己肯定感を下げずに改善アクションに移ることができます!

ストレスを減らす受け止め方のコツ

ストレスを減らす受け止め方のコツ

フィードバックを受け取る際、相手の言葉を1から100まで全て鵜呑みにする必要はありません。重要なのは、自分にとって有益な情報だけを選別する「情報のフィルタリング」です。

相手も人間ですから、その日の機嫌が悪かったり、虫の居所が悪かったりすることもあります。また、伝え方のスキル不足で、言葉に「感情的なトゲ」が含まれてしまうこともあるでしょう。

「ノイズ」と「シグナル」を分ける

相手の言葉の中から、感情的な暴言や人格否定、単なる八つ当たりといった要素は「ノイズ(雑音)」として処理し、聞き流してください。

一方で、業務改善に役立つ事実や具体的な指摘といった「シグナル(信号)」だけを抽出して受け取ります。

【これだけは注意】

明らかに理不尽な攻撃、長時間にわたる説教、人格を否定するような暴言は、フィードバックではなく「ハラスメント」の可能性があります。人格否定や長時間の叱責が続く場合は、日時・内容をメモし、メールやチャットの記録を保存したうえで、人事・コンプラ窓口・産業医などに早めに相談してください。(厚生労働省:職場におけるパワーハラスメントの定義・3要素(解説PDF))

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また、精神的な回復力(レジリエンス)を高めるためには、「失敗=終わり」ではなく「失敗=学習のプロセス」と捉えるマインドセットが大切です。一度のフィードバックで完璧になろうとせず、実験と修正を繰り返すゲームのような感覚を持つと、ストレスを大幅に減らすことができます!

上司から本音を引き出す質問の仕方

上司から本音を引き出す質問の仕方

「自分からフィードバックをもらいに行ったのに、上司から『うん、まあ良かったよ』『特に問題ないよ』と言われてしまい、具体的なアドバイスが得られなかった…」という経験はありませんか?

組織文化や上司の性格によっては、厳しい指摘を控えめに伝えるケースもあります。

そんな状況で質の高いフィードバックを引き出すには、質問の解像度(具体性)を上げる必要があります。

漠然とした質問には、漠然とした答えしか返ってきません。

以下のように問い方を変えるだけで、相手から引き出せる情報の質が大きく変わります。

質問のタイプ 質問例 効果と狙い
NG例:漠然型 「今日のプレゼン、どうでしたか?」 範囲が広すぎて答えづらく、社交辞令的な「良かったよ」を引き出しやすい。
OK例:焦点化 「資料のグラフの見せ方について、分かりにくい点や誤解を招く表現はありましたか?」 ポイントを絞ることで、相手も具体的にチェックしやすく、技術的な回答が得られる。
Better例:未来志向 「もし次回、同様の提案をするとしたら、何を変えればより説得力が増すと思いますか?」 過去のダメ出しではなく未来の改善策(フィードフォワード)を聞くことで、相手も建設的に話しやすくなる。
フィードバックを引き出す質問の作り方
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特におすすめなのが、3つ目の「未来志向(フィードフォワード)」の質問です!

「悪かった点はどこですか?」と聞くと、相手はあなたを責めるような気持ちになり躊躇しますが、「次はどうすればもっと良くなりますか?」という聞き方なら、一緒に未来を考えるスタンスになるため、ポジティブかつ具体的なアドバイスをもらいやすくなります!

上手にフィードバックをもらうメールの例文と手順

上手にフィードバックをもらうメールの例文と手順
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リモートワークやチャットツールが普及した現代において、対面だけでなくテキストベースでフィードバックを依頼するスキルは必須です。相手の時間を奪わず、負担をかけずに、かつ本音を引き出すための依頼テクニックと具体的なメール例文をご紹介します!

依頼する最適なタイミングの見極め方

依頼する最適なタイミングの見極め方

フィードバックの質は、「何を聞くか(質問の内容)」と同じくらい、あるいはそれ以上に「いつ聞くか(タイミング)」によって左右されます。

どれほど的確な質問を用意していても、聞くタイミングを間違えれば、得られる情報は薄っぺらなものになったり、最悪の場合は相手を不快にさせてしまったりするからです。

フィードバックを依頼する際に意識すべきタイムマネジメントは、大きく分けて2つの軸があります。

フィードバック依頼のベストタイミング

1. 鮮度が命!「直後性(Immediacy)」の原則

まず大原則として覚えておきたいのが、「鉄は熱いうちに打て」という言葉です。行動とフィードバックの時間的距離は、近ければ近いほど効果が高まります。

人間の記憶というのは驚くほど頼りないものです。プレゼンテーションや会議が終わってから1週間も経つと、記憶の大部分は抜け落ち、残っているのは「なんとなく良かった」「全体的にイマイチだった」という「抽象的な印象(感想)」だけになってしまいます。

私たちが欲しいのは、感想ではなく「具体的な改善のための事実(Fact)」ですよね?

  • 「あのスライドの3ページ目、グラフの軸が見づらかったよ」
  • 「質疑応答で、あの質問に対して間髪入れずに回答したのは安心感があった」

こうした具体的なフィードバックを引き出すには、相手の記憶が鮮明な「可能であれば当日中」、難しい場合は、ポイントを絞った質問を添えて翌営業日までに依頼するのがおすすめです。

オンライン会議なら終了直後のチャット、対面なら会議室から出る廊下で「今の会議、どうでしたか?」と捕まえるのが、最も質の高い情報を得られるゴールデンタイムです。

2. 上級テクニック:開始前の「予告(プレ・フィードバック)」

さらに質を高めるための裏技としておすすめなのが、「事前にフィードバックを依頼しておく」というテクニックです。

会議やプレゼンが終わった後に「どうでした?」と聞くのが通常ですが、これだと相手は「特に意識せずに聞いていた」状態から記憶を辿ることになります。

しかし、事前に「今日のプレゼンでは、特に『競合他社との比較ロジック』を見ておいてほしいです。後で感想を聞かせてもらえますか?」と伝えておくとどうでしょうか。

相手はそのポイントを意識して観察(ウォッチ)してくれるため、終了後に得られるアドバイスの解像度が劇的に向上します。これはタイミングを「事後」から「事前」にずらすだけの工夫ですが、効果は絶大です。

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確認ポイントは1〜2点に絞ると、相手の負担を増やさずに質が上がります!

3. 絶対に避けるべき「魔の時間帯」と配慮

一方で、自分の熱意だけで突っ走るのは危険です。相手にも事情や都合があります。「今、それを聞く?」と思われてしまうと、「空気が読めないやつ」というレッテルを貼られ、本題に入る前に信頼を損ねてしまいます。

以下のようなタイミングは、フィードバック依頼を避けるのが大人のビジネスマナーです。

【避けるべきタイミング(NG例)】

  • 超繁忙期やトラブル対応中:決算期、月末の締め日、システム障害の対応中など、相手が殺気立っている時。
  • 週明けの朝イチや金曜日の終業間際:メールチェックで忙しい時間帯や、早く帰りたい心理状態の時は、丁寧な回答が望めません。
  • 相手の機嫌が明らかに悪い時:人間ですから、感情の波があります。表情や声のトーンを観察し、「今はやめておこう」と引く勇気も必要です。

相手のカレンダーを確認するのは基本中の基本ですが、それだけでなく、チャットのレスポンス速度やオフィスの雰囲気など、非言語的な情報(コンテキスト)も読み取りましょう。「今、5分ほどお時間よろしいでしょうか?」というクッション言葉一つで、相手の受け止め方は大きく変わります。

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「相手の記憶が鮮明なうちに(スピード重視)」かつ「相手が心理的に余裕がある時に(配慮重視)」聞くのが正解です。もし相手が多忙で直後に時間が取れない場合は、「忘れないうちに、後ほどメールでいくつか質問させていただいてもよろしいでしょうか?」と、その場で「依頼の予約」だけを取り付けておくのがスマートな方法です!

社内やお客さまへの依頼メール例文

社内やお客さまへの依頼メール例文
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ここでは、そのままコピペして微調整するだけで使える、実践的なメールテンプレートを作成しました。相手との関係性や状況に合わせてアレンジして使ってみてください!

【社内・上司向け】プロジェクト完了後の振り返り依頼

上司に対しては、成長意欲を見せつつ、相手が言いづらい「ネガティブな指摘」を歓迎する姿勢を示すのがポイントです。

【社内・上司向け例文】

件名:【ご相談】〇〇プロジェクトの振り返りとフィードバックのお願い

〇〇部長

(CC: 〇〇課長)

お疲れ様です。〇〇です。

先日は〇〇プロジェクトの完遂にあたり、多大なるご支援をいただきありがとうございました。

おかげさまで無事に納品までたどり着くことができました。

今回のプロジェクトを通じて多くの学びがありましたが、今後の自身の成長のため、

部長からの客観的なフィードバックを頂戴したく存じます。

特にお忙しい中とは存じますが、以下の点について、率直なご意見やアドバイスをいただけないでしょうか。

【お伺いしたい点】

  • 企画立案時の論理構成について(説得力に欠ける点や飛躍していた点はなかったか)
  • 関係各所との調整プロセスについて(より円滑に進めるための改善点)
  • 今後、私が伸ばすべき強みや課題について

もし可能であれば、メールでのご返信、または来週10分ほどお時間をいただき

Web会議等で直接伺えれば幸いです。

次回の案件でより高い成果を出すため、改善点などの厳しいご意見も歓迎いたします。

何卒よろしくお願い申し上げます。

————————————————–

スルース

このメールの肝は、「厳しいご意見も歓迎いたします」と明記している点です。これにより、上司が抱く「厳しく言ってモチベーションを下げさせたらどうしよう」という懸念を払拭し、本質的な改善点を引き出しやすくします!

【社外・クライアント向け】サービス満足度確認

社外のお客様に対しては、感謝を伝えつつ「今後のサービス品質向上」という名目で聞くと、自然にフィードバックをもらえます。

【社外・クライアント向け例文】

件名:【アンケートのお願い】〇〇プロジェクトに関する満足度につきまして

株式会社〇〇

〇〇部 〇〇様

いつも大変お世話になっております。

株式会社△△の□□です。

この度は、〇〇プロジェクトに際して、弊社とお取引いただき誠にありがとうございました。

無事に納品完了となりましたが、今回の弊社の対応につきまして、

今後のサービス品質向上のため、〇〇様の率直なご意見を賜りたくご連絡いたしました。

今回のプロジェクト進行において、〇〇様が感じられた「良かった点」や、

もしございましたら「改善すべき点」「気になった点」につきまして、

簡単で構いませんのでご教示いただければ幸いです。

頂いたご意見は社内で共有し、今後の体制強化および、

貴社へのより良いサービス提供に活かしてまいります。

引き続き、貴社の事業発展に貢献できるよう尽力いたします。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

————————————————–

もらった意見への正しい返信マナー

もらった意見への正しい返信マナー

勇気を出してフィードバックを依頼しいざ回答をもらった時、ここで絶対にやってはいけないNG行動があります。

それは、「でも、それは…」「いや、あの時は事情があって…」といった反論や言い訳です。

人間は痛いところを突かれると、反射的に自分を守ろうとして口答えしたくなるものです。しかし、フィードバックをくれた相手は、あなたのために時間とエネルギーを使って、言いにくいことを伝えてくれています。

そこで反論をしてしまうと、相手は「せっかく伝えたのに、この人は聞く気がないんだな」「面倒くさいな」と感じ、相手が率直な意見を言いづらくなることがあります。

これは成長の機会を自らドブに捨てるようなものです。

「教えを乞う姿勢」で事実確認をする

たとえ納得がいかない部分や、事実誤認があったとしても、まずは深呼吸をして情報を受け止めましょう。

第一声は必ず「貴重なご意見をありがとうございます」「ご指摘いただき勉強になります」と感謝を伝えます。

その上で、どうしても誤解を解きたい場合や、意図を確認したい場合は、「反論」ではなく「質問・相談」の形をとるのがスマートです。

  • × 「でも、あの時はAさんが遅れたので仕方なかったんです。」(言い訳)
  •  「ご指摘ありがとうございます。当時はAさんの遅れをカバーしようと判断したのですが、そのような不測の事態において、より適切な対応策としてはどのようなものが考えられましたでしょうか?」(教えを乞う)
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このようにスタンスを変えるだけで、角を立てずに建設的な議論へと持ち込むことができます!

信頼関係を深めるお礼の伝え方

信頼関係を深めるお礼の伝え方

フィードバックをもらって「勉強になりました!」とお礼を言って終わり…では、まだ50点です。

実は、フィードバックの効果を最大化し、相手との信頼関係を強固にするためには、その後のアクションが最も重要になります。

ビジネスにおいて信頼を育てやすい方法の一つとなるのが、「クローズドループ(Closed Loop)」という考え方です。これは、フィードバックをもらったら、それを実行し、その結果を相手に戻すことでループ(輪)を閉じるという意味です。

実践後の報告が信頼を生む

アドバイスをもとに実際に行動を変えてみたら、数日後〜数週間後に必ずその結果を報告しましょう。

報告のテンプレート例

「〇〇部長、以前ご指摘いただいた資料作成の件ですが、アドバイス通り『結論ファースト』の構成で作成してみたところ、クライアントから『分かりやすい』と高評価をいただくことができました!部長のアドバイスのおかげです。本当にありがとうございました。今後はこの形を標準にしていきます。」

このように報告を受けると、アドバイスをした側は「自分の言ったことが役に立った」「この人は素直に行動できる人だ」と自己重要感を満たされ、とても嬉しい気持ちになります。

すると、「また何かあったら教えてあげよう」「この人の成長を応援しよう」という心理(ラポール)が働き、次回以降さらに質の高いフィードバックがもらいやすくなります。

スルース

この「依頼→実行→感謝・報告」の正のループを回せる人こそが、周囲から愛され、圧倒的なスピードで成長していく人なのです!

まとめ|積極的にフィードバックをもらう習慣

最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!

ここまで、フィードバックをもらうためのマインドセットや具体的なテクニックをお伝えしてきました。最後に強調したいのは、フィードバックは「上司から評価されるのを待つもの(受動)」ではなく、「自らの成長のために取りに行くもの(能動)」であるというパラダイムシフトです。

自らフィードバックを求める姿勢は、成長意欲が伝わり、結果として評価や役割機会につながることがあります。

最初は勇気がいるかもしれませんし、耳の痛いことを言われてヘコむ日もあるでしょう。しかし、その痛みはあなたが成長している証拠、「成長痛」です。

今回ご紹介したメールテンプレートや、リフレーミングの技術を活用して、ぜひ今日から「フィードバックをもらう達人」を目指してみてください。

恐れずに飛び込んだその先には、今の自分には想像もつかないような、バージョンアップした新しい自分が待っているはずです!

参考リンク:
厚生労働省:職場におけるハラスメント関係指針(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000595059.pdf

厚生労働省:あかるい職場応援団(ハラスメント総合ポータル)
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foreign_workers_en/1power

フィードバック探索行動の近年の研究(ScienceDirect, 2023)
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0001879123000568

Learning leadership と feedback seeking(PubMed, 2022)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35936269/

Johari Window 解説(EBSCO)
https://www.ebsco.com/research-starters/social-sciences-and-humanities/johari-window

Johari Window の歴史・実務解説(Psych Safety, 2024)
https://psychsafety.com/the-johari-window/

VUCA の背景とリーダー育成(Air University, PDF)
https://www.airuniversity.af.edu/Portals/10/CMSA/documents/ReadAheads/PBS401A-Developing-Leaders-in-a-VUCA-Environent.pdf

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