小学生の跳び箱の平均は何段?苦手な子が跳べるようになる克服法とコツ
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こんにちは!「スルースのVictory Academy」のスルースです!
先日も、教え子たちが大会で良い結果を出してくれて、日々の指導にますます熱が入っているところです。
跳び箱の小学生の平均的な段数や、飛べない原因について、周りの子と比べてうちの子はどうなのかな、と思っている親御さんも多いんじゃないかなと思います。
子どもが体育の授業で跳び箱を苦手としていると、どうにかしてあげたいと悩んでしまいますよね。
この記事では、現場での指導経験と力学的な視点に基づき、跳び箱における小学生の平均的な実態から、恐怖心などの飛べない理由、そして家庭でもできる具体的な練習のコツまで、分かりやすくお伝えしていきます。
これを読めば、子どもが跳び箱を楽しめるようになるヒントがきっと見つかるはずです!
跳び箱における小学生の平均的実態

まずは、跳び箱における小学生の平均的な実態について見ていきましょう。
そもそも「普通はこれくらい跳べる」という明確な基準があるのかどうか、気になるところですよね。
授業では何段跳ぶのが普通なのか

よく保護者の方から「クラスで何段跳べれば普通ですか?」「周りの子と比べて遅れていないでしょうか?」という切実なご質問をいただきます。
学校の授業参観などで、他のお子さんが高い段数をポンポンと跳んでいる姿を見ると、我が子の運動能力について不安に思ってしまうのは、親としてごく当然の感情ですよね。
僕自身も保護者の方とお話しする中で、そういったお悩みを本当によく耳にします。
しかし、ここで親御さんの心がスッと軽くなるような、一つ重要な事実をお伝えします。
実は、全国的な公教育のデータやスポーツ庁の代表的な統計では、跳び箱の「平均段数」を示す公的な全国指標は確認しにくいんです。
「えっ、そうなの?」と驚かれる方も多いかもですね。
なぜ跳び箱には「小学○年生なら△段」といった一律の平均が定めにくいのでしょうか。
大きな理由の一つは、学校や地域で使用している跳び箱のサイズや器具条件に違いがあるからです。
小学校の体育の授業で使われる跳び箱には、主に「小型」と「中型」というサイズが存在します。
例えば、小型の5段と中型の5段では、物理的な高さだけでなく、手を突く面の奥行きにも大きな差が出ます。
つまり、同じ「5段を跳べた」といっても、A校とB校では難易度が根本的に違うわけです。こうした条件差があるため、段数だけで全国的に単純比較するのは難しいですよね。
さらに、小学生の時期というのは、一生のうちで最も成長の個人差が大きい時期でもあります。
身長や体重はもちろんのこと、体を支えるための腕の筋力や、自分の体を思い通りに動かす神経系の発達具合は、生まれ月や個々の成長ペースによって全く異なります。
そのため、「何年生だから何段跳べなければならない」という絶対的な数値を押し付けることは、子どもに不必要な劣等感やプレッシャーを与えやすく、教育的な観点からも慎重に考えたいところなんですね。
(出典:文部科学省『小学校学習指導要領解説 体育編』)の趣旨を踏まえると、器械運動は「特定の段数の達成」だけでなく、自己の能力に応じて課題を見つけ、工夫しながら運動の楽しさや喜びを味わうことも大切にされています(※ここでは要点をわかりやすく要約しています)。
学校の評価は、「何段跳べたか」という目に見える結果だけで決まるとは限りません。
「怖いけれど一歩踏み出して挑戦しようとする意欲」や、「どうすれば跳べるのか自分なりに工夫する姿勢」といった、目に見えない成長のプロセスも評価の対象になりやすいです。
なので、僕たち大人が「平均何段」という画一的な数字に固執して一喜一憂するよりも、まずはその子自身が過去の自分からどれだけ成長できたかにしっかりと目を向けてあげることが大切だと思います。
学校から帰ってきた子どもに「今日は何段跳べたの?」と結果ばかりを聞くのではなく、「今日はどんな練習にチャレンジしたの?」「前より少し怖くなくなった?」といった形で、プロセスや挑戦する姿勢そのものを認めて褒めてあげてくださいね。
他の子との比較を手放すことが、子どもがプレッシャーから解放され、純粋に跳び箱を楽しめるようになるための一番の近道ですよ!
飛べない原因となる強い恐怖心

跳び箱が苦手な子どもの様子を観察していると、決して運動神経が悪いわけではないケースが非常に多いことに気づきます。
走るのも速く、他のスポーツは得意なのに、跳び箱の前に行くと急にできなくなってしまうんです。
では、何が彼らの足枷になっているのかというと、大きな要因の一つが強い「恐怖心」なんです。
大人の視点では気付きにくいかもしれませんが、ぜひ一度、子どもの目線の高さまでしゃがんで跳び箱を見てみてください。
自分の背丈に匹敵するような、あるいはそれ以上の大きさの「大きくて硬い木箱」が、行く手を阻む巨大な壁のようにドーンと立ちはだかっているわけです。
その巨大な物体に向かって全速力で助走し、自分の体を空中に放り投げて飛び乗るという行為は、歩いたり走ったりといった日常的な動作からは完全に逸脱しています。
人間として、本能的に怖がって当たり前の異常事態ですよね。
特に小学生のうちは、年齢や個人差はありますが、大人に比べて空間の奥行きや距離感の捉え方がまだ発達の途中なこともあります。
そのため、走って跳び箱に近づくにつれて、物体が急激に迫ってくるような強い視覚的な圧迫感を感じてしまうことがあります。
さらに、過去に一度でも跳び箱でお腹を打ったり、スネをぶつけて痛い思いをした経験があると、その怖い記憶が強く残り、跳ぼうとするたびに鮮明に思い出されてしまいます。
「またぶつかったらどうしよう」「うまく手がつけなくて、顔から真っ逆さまに落ちて大怪我をするかも」といった不安が頭をよぎると、人間の体は無意識にガチガチにこわばらせて、危険から自分を守ろうとしてしまうのです。
ひどい場合には、ロイター板の前で完全に足がすくんで立ち止まってしまいます。
スピードが落ちるということは、飛び越えるための絶対的な動力が失われやすくなることを意味します。
その結果、「スピードを落とす→勢いが足りずに跳べない→箱の上でお尻をついてしまう→『やっぱり失敗した、怖かった』とますます自信をなくす」という、抜け出しにくい負の悪循環にすっぽりと陥ってしまうわけです。
ここで親御さんや先生がやりがちなのが、「もっと速く走って!」「怖くないから思い切っていけ!」と気合いや根性論で背中を押してしまうことです。
しかし、恐怖心で頭が真っ白になっている子どもに、こういった励ましはプレッシャーとなり逆効果になりがちなんですね。
なので、手のつき方や踏み切りのフォームといった技術的な指導をいきなり教え込む前に、まずはこの「見えない恐怖心」にしっかりと寄り添ってあげてください。
「大きいから怖いよね、その気持ちすごくわかるよ」と共感し、安心感を与えながら少しずつ恐怖心を和らげていく心理的なアプローチは、跳び箱克服においてとても大切なんですよ!
低学年で身につけたい基礎的な感覚

小学校1年生や2年生といった低学年のうちから、跳び箱に向けてぜひ身につけておきたいのが、「自分の体重を腕だけでしっかりと支える感覚」です。
跳び箱という種目は、ただ単に走ってジャンプするだけの運動ではありません。
猛スピードで走ってきた勢いを両腕でガッチリと受け止め、そこを力学的な「支点」にして、自分の重たい体を前方へと回転・移動させるという、実はかなり高度な全身の連動運動なんですね。
まだ腕の基礎的な筋力が不足していたり、そもそも自分の全体重を腕にかけるという非日常的な感覚に慣れていなかったりすると、どうなるでしょうか。
跳び箱の上にパーンと手をついた瞬間に、重力と勢いに負けて肘がグニャッと曲がり、体を支えきれずにそのまま跳び箱の上に突っ伏してしまいます。
これが前のめりになる怖さに繋がり、跳び箱への苦手意識を強めてしまうケースも少なくありません。
これを防ぐためには、いきなり本物の跳び箱に向かっていくのではなく、日常の遊びの中で基礎的な感覚(固有感覚やバランス感覚)を養うアプローチが断然おすすめです。
足が床についている安全な状態なら、子どもは恐怖心を感じることなく、純粋に「体を支える」という感覚だけに集中できるからです。
| 遊びの種類 | 実践内容とポイント |
|---|---|
| 動物歩き (四つん這い歩き) |
手のひら全体を床にベッタリと密着させ、四つん這いになって体重をかけながら進む遊びです。「クマさん歩き」のように膝を伸ばして腰を高く上げたり、「ワニさん歩き」のように体を床に近づけたりとバリエーションを持たせることで、肩甲骨周りや腕の基礎的な筋力を自然に使う機会が増えていきます。 |
| 手押し車 | 親御さんが子どもの両足首や膝を持ち上げ、子どもは両手だけで床を歩いて進む運動です。これは上半身へ体重を移動させる感覚を身につける練習として、取り入れやすい方法です。最初は短い距離から始め、慣れてきたら「あっちの壁まで競争だ!」とゲーム感覚にするのがコツですね。 |
| ソファを使った お尻上げジャンプ |
ご自宅のソファや少し段差のあるクッションに両手をつき、腕で体重を支えながら、ピョンっと両足でジャンプしてお尻を高く上げる遊びです。これは、跳び箱を越える際に必要な「空中で腰を高く引き上げる動作」のシミュレーションとして使いやすい練習になります。 |
こういった遊びを通して、腕で自分の体をコントロールする感覚を、少しずつ体に覚えさせていきましょう。
跳び箱で多くの子が感じやすい「前のめりになって転がるかもしれない」という不安も、こうした床での安全な遊びを反復することで、少しずつ和らいでいくことがあります。
何より、手押し車などは親子の楽しいスキンシップの時間にもなりますよね。
「すごいね!腕の力が強くなってきたね!」とたくさん褒めてあげながら、ぜひご家庭の日常的な遊びの中に、これらの基礎トレーニングをこっそり組み込んでみてくださいね!
※ご自宅の床で行う際は、手首の負担や転倒リスクを減らすために、手首を痛めず安全に基礎練習ができる厚手の折りたたみ体操マットなどを敷いてあげると、お子様も思い切って体を動かせますよ。
高学年が直面する力学的な壁とは

小学校の高学年(4年生〜6年生)になってくると、体育の授業で求められる跳び箱の段数も6段、7段、あるいはそれ以上と一気に高くなってきます。
低学年の頃は「腕の力」と「思い切りの良さ」だけでなんとなく跳べていた子も、この時期になるとパタッと跳べなくなってしまうことがよくあるんです。
これは決して運動神経が鈍ったわけとは限らず、単なる筋力や勢いだけでなく、「全身の動きの連動性(運動連鎖)」が課題になっているケースも多いんですね。
高い段数を飛ぶためには、バラバラの動作を力任せに行うのではなく、助走で作った「水平方向のエネルギー」を、ロイター板で「上方向のエネルギー」に変換し、さらに跳び箱の上で「前方への回転エネルギー」へと流れるようにスムーズに繋げる必要があります。
わずか数秒の中に、以下の4つの局面がギュッと凝縮されているんです。
| 動作の局面 | エラーと生体力学的な影響 |
|---|---|
| ① 助走 |
【よくあるつまずき】 跳び箱の直前で減速してしまう、歩幅が合わずに直前でバタバタとステップを踏む。 【生体力学的・物理的な影響】 跳躍に必要な水平方向の運動エネルギー(スピード)が大きく失われ、体を前方へ押し出す推進力が不足しやすくなる。 |
| ② 踏み切り |
【よくあるつまずき】 両足をピタリと揃えられず片足で跳ぶ、あるいは膝を曲げすぎて板の跳ね返り(弾性)を吸収してしまう。 【生体力学的・物理的な影響】 助走の推進力を上方への跳躍力(垂直方向の力)へ効率よく変換しにくくなり、高い段数を越えるための「お尻の高さ」が出にくくなる。 |
| ③ 着手 (手をつく) |
【よくあるつまずき】 手をつく位置が手前(自分寄り)すぎる、重力と衝撃に負けて肘がグニャッと曲がる。 【生体力学的・物理的な影響】 体の重心を前方へ運ぶための「支点」が手前になりすぎると、腰が前に運ばれにくく、跳び箱の上に座り込んでしまいやすい。 |
| ④ 空間動作 |
【よくあるつまずき】 空中で腰を高く引き上げられない、恐怖心から目線が下(手元や足元)に落ちてしまう。 【生体力学的・物理的な影響】 頭部が下がると重心バランスが崩れやすく、前方への流れが弱くなって空中動作が失速しやすくなる。 |
これらの4つの動作は、脳からの指令によってほんの一瞬のうちに、できるだけ滑らかにつながる必要があります。
「全力で走る」「力強く両足で跳ぶ」「遠くに手をついて突き放す」「体重を前に移動して着地する」という、それぞれの動作をつなぐ協調運動能力がまだ育っている途中だと、動作のつなぎ目で流れが途切れやすくなります。
車で例えるなら、アクセルを踏みながら同時にブレーキをかけているような、非常にエネルギー効率の悪い状態になってしまうわけです。
親御さんができる最大のサポートは「観察」です!
高学年のお子さんが跳び箱でつまずいている時、「もっと高く跳びなさい!」「思い切りが足りない!」と結果だけを見てアドバイスするのは逆効果になりがちです。大切なのは「4つの局面のうち、どこでエラーが起きているのか(運動連鎖が途切れているのか)」を丁寧に観察してあげることです。
例えば、スマホのカメラでスロー撮影をして一緒に動画を確認するのも非常におすすめです。
「あっ、踏み切りの時に片足になっているね」「手をつく位置が手前すぎるからお尻が引っかかっているんだね」と、つまずきの原因を客観的に見つけてあげることで、子ども自身も「だから跳べないのか!」と頭で理由を納得しやすくなります。
課題が明確になると、やみくもに跳ぶ怖さが和らぎ、その壁を乗り越えるための具体的な第一歩を踏み出しやすくなりますよ!
怪我を防ぐための安全な補助の基本
跳び箱の練習において、安全面への配慮はあらゆる技術指導よりも優先される最重要事項です。
怪我のリスクを減らすことはもちろんですが、大人がしっかりとサポートする姿勢を見せることで生まれる安心感が、子どもの防衛本能(無意識のブレーキ)を和らげ、思い切った助走や力強いジャンプを引き出すきっかけになることもあるからです。(※ご家庭で補助を行う際は、決して無理をせずお子様の安全を最優先にしてください。)
ご家庭での実技補助(体を支えて跳ばせる補助)は、経験がない状態で行うと、かえって転倒や接触のリスクを高めることがあります。
特に首・手首・肩まわりの怪我につながるおそれもあるため、無理に体を支えたり、引っ張って越えさせたりする補助は避け、家庭では基礎づくりの練習を中心に進めるのが安心です。
ここで絶対に避けていただきたいのは、大人の強い腕力を使って無理やり子どもを跳び箱の向こう側へ引っ張り下ろすことです。
力任せに引っ張っても、子ども自身が体をコントロールする感覚は身につきにくいです。
あくまで主体は子どもの「自力で跳ぼうとするエネルギー」であり、大人は不足しているわずかなバランスを補完する意識が大切です。
また、首や関節の怪我などのリスクを伴う運動ですので、健康や安全に関する事項はあくまで一般的な目安として捉え、実技の補助や段数設定の最終的な判断は、必ず学校の先生や体操指導の専門家にご相談ください。
跳び箱における小学生の平均を超える技

ここからは、跳び箱における小学生の平均的なレベルを超えるための、具体的な技や練習方法について詳しく解説していきます。
ちょっとしたコツを掴み、反復練習を重ねるだけで、見違えるように飛べるようになる可能性がグッと高まりますよ!
助走の勢いを止めない練習方法

跳び箱を跳び越えるための大切な動力源の一つが、助走のスピードです。
跳び箱という競技は、鳥のように空を飛ぶわけではなく、「走ってきた水平方向のエネルギー」をロイター板で「上と前へのエネルギー」に変換する種目です。
つまり、跳び箱に近づくにつれて極端にスピードを落としすぎないこと、できるだけ良いリズムのまま踏み切り板に入ることが、成功につながる大切なポイントなんです。
しかし、実際には多くの子どもたちが、跳び箱が近づくにつれて迫りくる箱の圧迫感に怖くなり、歩幅が合わずに直前で「タタタッ」と小刻みにステップを踏んで急減速してしまいます。
この「直前の小刻みステップ」は、せっかく蓄えた推進力を弱めてしまう大きな要因なんです。
これを防ぐためには、まずその子のストライド(歩幅)に合いやすい助走の開始位置(距離)を見つけてあげることが、とても大切なステップになります。
「力学的に最適なスタート位置」の作り方
やみくもに遠くから走れば良いというものではありません。小学生の場合、助走の距離が長すぎると途中でバテてしまったり、歩幅がズレやすくなったりするため、まずは5歩〜8歩程度を目安に試してみて、お子さんに合う距離へ調整していくのがおすすめです。
具体的な見つけ方としては、まずロイター板の上に立ち、跳び箱を背にして(スタート地点の方向に向かって)、普段走る歩幅で「1、2、3、4、5」と実際に走って戻ってみます。
その5歩目の位置にテープ等で明確なマーク(目印)をしておきましょう。
そこからスタートして板に向かって走り、踏み切りがピッタリ合うように数センチ単位で微調整を繰り返します。
こうすることで、直前で歩幅を合わせるために減速しにくい、「自分だけの専用スタートライン」が完成します。
また、専用のスタートラインを作っても、やはり跳び箱の手前で無意識にブレーキをかけてしまう子には、跳び箱を飛ばずに横を全力で通り過ぎるだけの「駆け抜け練習」が効果的です。
やり方は簡単で、跳び箱の真横に安全なスペースを確保し、「今は絶対に跳ばなくていいから、跳び箱の横を一番速いスピードで走り抜けてみて!」と指示を出します。
何度も「全力で横を走り抜ける」ことを繰り返すうちに、子どもは「跳び箱に向かって全速力で走る感覚」そのものに慣れてきます。
「全力で走ってもぶつからない、大丈夫だ」という安心感を少しずつ育てていくことで、スピードに対する無意識のブレーキが和らぎやすくなるんですよ。
助走のリズムを言葉でリードしてあげるのも指導のコツです。
「タタタッ」という細かいステップを防ぐために、走る時に「ター、ター、タン、タン、トン(踏み切り)!」と、徐々にテンポが上がりつつも力強いリズムになるよう、擬音語を一緒に声に出して走らせてみてください。
耳からのリズム情報が体の動きと連動し、減速しにくい踏み切りへと繋がりやすくなります!
体育館の床で滑ってしまう恐怖心から直前で減速してしまう子も多いため、靴底の滑り止めがしっかりした助走のスピードを落とさずしっかり踏み切れる高グリップなキッズシューズを選んであげることも、見逃せないサポートの一つです。
ロイター板を強く踏み切るコツ

全力の助走で生み出した前へのエネルギーを、上方向のジャンプ力へ変換してくれるのがロイター板(踏み切り板)の役割です。
走ってきた勢いを一切止めず、最後の一歩を片足で踏み出した直後に、両足をピタリと揃えて板を強く「ドンッ!」と踏み込むのが、高く飛ぶための大切なコツになります。
跳び箱が苦手な子どもの足元をよく観察していると、このロイター板の上で「タタンッ」と片足ずつ踏み切ってしまっているケースが非常に多いんです。
これでは、せっかくの助走の勢いが板に伝わりにくく、エネルギーが前方に逃げやすくなります。
片足ずつバラバラに踏み込んでしまうと、お尻を高く持ち上げるための上方向への力が出にくくなり、跳び箱にぶつかりやすくなる原因にもなります。
また、板の「どこを踏むか」という位置取りも重要ポイントです。
この時、ロイター板の構造的な特性を少しだけ知っておくと役に立ちます。
ロイター板は製品や状態によって感覚に差がありますが、一般的には踏む位置によって沈み方や反発の感じ方が変わります。
手前を浅く踏むと、板の反発を使いにくくなります。跳び箱に近い側を含めて、その子と器具の状態に合った踏みやすい位置を見つけることで、板の反発をより使いやすくなります。
さらに、もう一つ陥りがちな罠が「膝の曲げすぎ」です。
高く跳ぼうと意識するあまり、板の上で深くしゃがみ込んでしまう子がいるのですが、深く膝を曲げると足が「クッション」の役割を果たしてしまい、せっかくの板の反発力を足首や膝で吸収してしまいやすくなります。
着地の瞬間は、膝をほんの軽く曲げる程度にとどめ、体全体を1本のバネのように保って跳ね返りをもらうイメージが効果的です。
この練習は、学校や体操教室など、指導者が安全管理できる環境で行うのが安心です。
いきなり走りながらベストなタイミングで踏み切るのは至難の業ですよね。
まずは「板がギュッと沈んで、ポンッと押し返してくれる感覚」を繰り返し体感することは、タイミングをつかむ助けになりますよ!
手をつく位置と正しい目線の向け方

ロイター板で無事に空中に飛び出した後、跳び箱を鮮やかに越えられるか、それとも箱の上で止まってしまうかの明暗を分ける最大のポイントがやってきます。
それが「手をつく位置(着手)」と「目線の向け方」です。
この空中のわずか1秒にも満たない瞬間に、実は跳び箱の重要な力学が詰まっているんです。
まず手をつく位置ですが、これは「跳び箱の中央よりも奥側(向こう側)」を意識することが大切な目安になります。
低学年の子や恐怖心が強い子は、どうしても手前側(自分に近い側)に手をついてしまいがちですが、これが「お尻が引っかかって座り込んでしまう」よくある原因の一つなんです。
なぜ奥側を意識するのかというと、手を支点にして体を前へ運びやすくするためです。
跳び箱の奥側に手をつくと、自分の体は「支点(手)」よりも後ろにある状態になりますよね。
そこに助走の勢いがうまくつながると、腕を支点にして体全体を前方へ運びやすくなります。
逆に手前につきすぎると、腕が「前に進むのを邪魔する壁」のようになってしまい、腰が前に運ばれにくく、跳び箱の上に座り込んでしまいやすくなります。
そして手をつくと同時に、肘を極端に曲げず、両腕の筋力を使って跳び箱を下方向へ「ドンッ!」と押し込む(突き放す)動作も重要です。
この「突き放し」の反作用によって、上半身がグッと持ち上がり、足が跳び箱に引っかかりにくくなるスペースが生まれます。「跳び箱を思い切り下へ押し返すんだよ!」と声かけをしてあげてくださいね。
さらに、これらの一連の動作中において、手をつく位置と同じくらい、いや、もしかするとそれ以上に大切なのが「目線の維持(どこを見ているか)」です。
跳び箱が怖い子は、無意識のうちに自分の手元(手をつく場所)や、跳び箱の箱そのものをジッと見てしまいます。
しかし、人間の頭部は体の中でも重さのある部位なので、目線が下がると姿勢のバランスに影響しやすいんです。
手元を見ようとして下を向くと、頭部が下がり、連動して体全体の重心バランスが崩れやすくなります。
空中で頭が下がると、前転するような姿勢になってしまい、顔や首からマットに落ちるリスクが高まります。できるだけ避けたいエラーです。
推進力を前方へ向け続け、安全に着地しやすくするためには、しっかりと顔を上げ、「跳び箱のずっと先にあるマット(着地点)」を最後まで見据えることがとても大切です。
子どもに「前を見て!」と口で言うだけでは、なかなか直りません。
そこでおすすめなのが、跳び箱の先の着地マットの上に、カラーコーンや目立つ色のタオル、あるいは子どもが好きなぬいぐるみを置いてあげることです。
「足がマットにつくまで、ずっとあのぬいぐるみのことを見ててね!」と具体的なターゲット(標的)を設定してあげると、自然と顔が上がり、空中での姿勢が安定しやすくなりますよ。ぜひ試してみてくださいね!
自宅でできるカエル跳びでの工夫

「よし、跳び箱を飛ぶための理屈やコツはよくわかった!でも、やっぱり本物の大きな跳び箱に向かって走っていくのはまだどうしても怖い…」というお子さん、本当に多いですよね。
実際、強い恐怖心がある状態でいきなり実機に向かわせても、体が強張ってしまってケガに繋がったり、余計に苦手意識を植え付けてしまったりと逆効果になることがよくあります。
そんな時は、ご自宅のリビングなどで遊びながらできる「カエル跳び(カエルジャンプ)」の反復練習が、基礎づくりとして役立ちます。
「えっ、ただのカエル跳び?」と思うかもしれませんが、決して侮るなかれ。この地味に見える動きが、跳び箱上達に向けたシミュレーション練習として役に立つのです。
カエル跳びは、しゃがんだ状態から両手を床の少し遠く(前方)につき、その手よりもさらに前に両足をポンッと跳ね上げて進む動作です。
実はこの一連の動きには、跳び箱を飛ぶための「踏み切り→前方に手をつく→腕で体重を支える→足を前に引き込んで着地する」といった連動に近い要素が含まれているのです。
ただ漫然と跳ぶのではなく、跳び箱の上達に直結させるための「カエル跳びの工夫」をいくつかご紹介します。
まず、絶対に気をつけたいのが「正しいリズム」です。
手と足が同時にピョンピョンと動いてしまうのはNGです。
必ず「①遠くに手をつく → ②その後に両足を引き寄せる」という順番を守りましょう。手をついた瞬間に、一瞬だけ両腕に自分の全体重がグッと乗る感覚(支持感覚)を味わうことが最大の狙いになります。
| ステップ | 実践内容とポイント |
|---|---|
| レベル1: 基本のカエル跳び競争 |
まずは基本です。ご家庭のフローリングに滑りにくいヨガマットや専用のプレイマットなどを敷き詰め(※滑りやすい布団は避けてください)、安全な環境を作ってあげましょう。「部屋の端から端まで何回でカエル跳びできるか競争しよう!」とゲーム感覚を取り入れると、子どもは夢中になって繰り返してくれます。 (※滑りやすい布団は避けてください。フローリングで行う場合は、手首を痛めず安全にカエル跳び練習ができる厚手の折りたたみ体操マット |
| レベル2: 障害物カエル跳び |
慣れてきたら、床に丸めたバスタオルなどを置きます。そのタオルの「向こう側」に両手をつき、足でタオルを飛び越えるようにカエル跳びをします。これは、跳び箱で大切な「手をつく位置を遠くにする(奥に手をつく)」感覚を練習するシミュレーションとして使いやすい方法です。 |
| レベル3: 段差カエル跳び |
少し硬めのクッションや、折りたたんだ座布団を置きます。そこに両手をついてカエル跳びをしてみましょう。「少し高い位置に手をついて、腕で体重を支えながらお尻を高く上げる」という、実際の跳び箱の空間動作に近い感覚を、無理のない範囲で練習しやすくなります。 |
必ず滑りにくいヨガマットや専用のジョイントマットなど、安定してクッション性のあるものを敷き、滑りやすい布団などの上で行うのは避けるようにしてください。
また、周囲の家具の角などにも十分注意し、安全第一で進めましょう。
これを自宅で繰り返し行うことで、跳躍の基礎や、腕で体重を支えながら重心を前へ移動させる感覚づくりに取り組みやすくなります。
跳び箱を使わなくても、跳び箱につながる基礎感覚を少しずつ育てていくことはできます。
ぜひ今日から、親子のスキンシップも兼ねて「カエル跳び」を取り入れてみてくださいね!
もしご自宅のスペースに余裕があれば、ぶつかっても痛くないクッション素材の跳び箱を使うと、お子様の恐怖心を取り除く最短ルートになります。家庭練習のモチベーションアップにぴったりです。
体操教室での安全で段階的な指導
家庭での練習や学校の授業だけではどうしても限界を感じる、あるいは子ども自身が「もっと上手になりたい」と強く望んでいる場合は、専門の体操教室やスポーツクラブに通うのも非常に有効な選択肢かなと思います。
専門機関の最大のメリットは、個々の発達段階や習熟度に合わせた細やかなプログラムが用意されていることです。
例えば、恐怖心が強い子には、跳び箱を縦向きではなく「横向き」に配置して奥行きへの圧迫感を軽減させたり、手をつくべき「奥の位置」にカラフルなテープで視覚的な目印を貼って意識を前に誘導したりと、プロならではの指導の引き出しがたくさんあります。
また、同じようなレベルの友達と一緒に練習し、少し上の学年の子の成功モデルを間近で観察できる環境は、子どもにとって大きな刺激になります。
ただし、専門教室に通う際の費用や、スポーツ安全保険の加入義務などのリスクマネジメント体制は施設によって大きく異なります。
費用や法律、安全に関する正確な情報は各公式サイトをしっかりとご確認いただき、ご家庭の状況に合った場所を選ぶようにしてください。
最終的な判断は、無料体験などを通じて専門家の先生にご相談されることをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
跳び箱は単なる筋力だけで跳ぶものではなく、「助走・踏み切り・着手・空間動作」のタイミングと力学的な連動が重要な種目です。 体重が重いお子さんでも、フォームやタイミングを整えることで跳びやすくなることがありますし、小柄なお子さんもスピードやリズムを活かして段階的に上達していけることが多いです。
成長期のお子様の関節はデリケートです。
痛みが続く、腫れがある、強く押すと痛い、動かしにくい、しびれがあるといった場合は、自己判断で練習を再開させず、整形外科などの専門医療機関に相談してください。
学習指導要領の趣旨を踏まえても、自分の課題に気付き、工夫して練習に取り組む「プロセス」や「意欲」も評価の対象になりやすいです。
他の子との比較よりも、過去の自分からどれだけ成長できたかに着目してサポートしてあげてください。
まとめ|小学生の跳び箱の平均段数より大切な事
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!
ここまで、跳び箱を飛ぶための様々な原因分析やコツをお話ししてきましたが、最後に一番お伝えしたいことがあります。
それは、跳び箱における小学生の平均段数のような「定量的な数字」にとらわれすぎないでほしい、ということです。
跳び箱運動が持つ教育上の真の価値は、最終的に何段跳べたかという結果だけにあるのではありません。
目の前に立ちはだかる大きくて怖い障害物に対して、逃げ出したい気持ちをグッとこらえ、自らの恐怖心に向き合い、勇気を出して自分の体をコントロールし、乗り越えようとする経験を積み重ねていくこと。これこそが、子どもにとって一生の宝物になります。
この小さな成功体験の積み重ねは、自己肯定感を育て、今後の学習やスポーツにおけるチャレンジ精神の土台になっていくことでしょう。
親御さんや指導者は、「何段跳べたか」で評価するのではなく、その運動に向き合うプロセスそのものを大切にしてあげてください。
他の子と比べる必要は全くありません。焦ることなく長期的な視野に立ち、生涯にわたる豊かなスポーツライフに向けた全人的な成長を促す機会として、温かいサポートを提供してあげてくださいね。応援しています!
本記事に記載している練習方法や考え方は、一般的な体操指導の経験および力学的な観点に基づく情報提供であり、個別の指導・診断・安全を保証するものではありません。
また、すべてのご家庭での事故や怪我を防ぐことを保証するものでもありません。
ご家庭で実践される際は、周囲の安全な環境確保を徹底し、お子様のその日の体調や体力に合わせて決して無理のない範囲で行ってください。
身体に痛みや違和感がある場合は直ちに練習を中止し、必要に応じて医療機関や専門家にご相談ください。当サイトは、本記事の内容を実践したことによって生じた一切の怪我や損害について責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
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