行動力がある人の特徴と心理！嫌われる原因や今日から変われる習慣術

こんにちは！スルースのVictory Academy、運営者の「スルース」です。

「もっと行動力があれば人生変わるのに」と夜な夜な悩み続けていたり、あるいは職場で次々とプロジェクトを進めていく同僚を見て「自分とは住む世界が違う」と劣等感を抱いたりしていませんか？

その気持ち、痛いほどよく分かります。

新しいことを始めようとするたびに「失敗したらどうしよう」「まだ準備不足だ」と自分に言い訳をして、結局何も変えられない日々を過ごしてしまう人は多いのではないでしょうか。

しかし、多くの成功者や魅力的なリーダーを観察し、心理学的な側面から分析を進めていくと、ある一つの真実にたどり着きました。

それは、「行動力は生まれつきの才能ではなく、後天的にインストール可能なOS（思考回路）である」ということです。

この記事では、私たちが憧れる「行動力ある人」の心理的メカニズムを徹底的に解剖します。

彼らが見ている世界はどうなっているのか、なぜ失敗を恐れずに突き進めるのか。

そして、時には「オーラがある」と称賛され、時には「うざい」と敬遠されるその二面性についても、深く切り込んでいきます。

精神論だけでは終わらせません。明日から、いえ、今日から使える脳科学に基づいた具体的なトレーニング方法まで網羅しました。

読み終える頃には、あなたの背中を押す見えない翼が見つかるはずです！

※本記事は、筆者の経験や調査に基づく一般的な情報・考え方の紹介です。具体的なトラブルや体調不良などについては、所属先の相談窓口や専門家への相談も検討してください。

行動力ある人の特徴と心理的共通点

共通する性格やマインドセット

行動力がある人を観察し続けると、その根底にはいくつかの共通した心理的特性が見えてきます。

ここでは、主要な性格分析理論である「※ビッグファイブ（主要5因子性格検査）」などの視点を交えつつ、彼らの内面世界を紐解いてみましょう。

ビッグファイブ：人間の性格を5つの特性（外向性、協調性、誠実性、神経症的傾向、開放性）に分類する心理学の理論のこと。

1. 開放性（Openness）が極めて高い

心理学における「開放性」とは、知的好奇心の強さや、新しい経験に対する受容性を指します。

行動力のある人は、この数値が高い傾向にあります。

一般的な人が変化に対して「リスク」や「恐怖」を感じてブレーキを踏む場面で、彼らは「面白そう」「知りたい」という知的好奇心がアクセルを踏みます。

彼らにとって、見たことのない景色を見に行くことは、リスクではなく「報酬」なのです。

この「未知への耐性」こそが、躊躇なき第一歩を生み出す原動力となっています。

2. 内的統制型（Internal Locus of Control）の思考

少し専門的な用語になりますが、「ローカス・オブ・コントロール（統制の所在）」という概念があります。

行動力のある人は、人生の出来事をコントロールする所在が「自分の中にある」と信じています。

3. 「完了」よりも「着手」を重視する

多くの人が動けない最大の理由は完璧主義です。

「失敗しないように計画を完璧にしてから」と考えているうちに、旬が過ぎてしまいます。

一方で行動力のある人は、「60点の出来でもいいから、まずは世に出す」というアジャイル（敏捷）なマインドセットを持っています。

走りながら考える、あるいは走りながら修正する。この思考の軽やかさが、圧倒的な行動量の差となって現れます。

スピリチュアルなオーラの正体

「あの人はなんだかオーラがある」「エネルギーが凄い」。

行動力のある人を形容するとき、しばしばこういった抽象的、あるいはスピリチュアルな表現が使われます。

目に見えないはずの「行動力」が、なぜ視覚的な「オーラ」として知覚されるのでしょうか。

非言語コミュニケーションとエネルギーの放出

一説には、好意や感情を伝える場面では「話の内容」よりも、表情や声のトーンなどの非言語情報が大きく影響するとされています（いわゆる「メラビアンの法則」）。

一般のコミュニケーション全てに当てはまる数字ではありませんが、「言葉以外の情報が印象づくりに大きな役割を持つ」という点は意識しておいて損はありません。

行動力のある人は、常に目標に向かって前進しているため、迷いがありません。その心理状態は、以下のような身体的特徴として無意識に表出します。

• 姿勢：胸を張り、背筋が伸びている（自信の表れ）
• 視線：しっかりと前を見据え、アイコンタクトが力強い（誠実さと意思の強さ）
• 声のトーン：ハリがあり、語尾まで明確に話す（決断力の表れ）
• 動作：キビキビとしており、無駄な動きが少ない（目的意識の明確さ）

運を引き寄せる「セレンディピティ」

スピリチュアルな文脈では「行動すると運が良くなる」と言われますが、これは科学的にも説明がつきます。行動範囲が広がり、会う人の数が増えれば、偶然の幸運（セレンディピティ）に出会う確率は数学的に上昇します。彼らは「運がいい」のではなく、「運に出会うまでくじを引く回数を増やし続けている」のです。

仕事で成果を出し評価される理由

ビジネスシーンにおいて、行動力のある人物は「ハイパフォーマー」として高く評価される傾向にあります。

特に変化の激しい現代（VUCA時代）において、なぜ彼らの市場価値は高まり続けているのでしょうか。

1. 一次情報の獲得スピードが速い

机上の空論で会議を重ねている間に、行動力のある人は現場に行き、顧客にヒアリングし、プロトタイプを作ってしまいます。

インターネットで検索すれば何でも出てくる時代だからこそ、「実際にやってみないと分からない肌感覚（一次情報）」の価値が極めて高くなっています。

彼らは失敗を恐れずテストを行うため、成功するためのデータを誰よりも早く収集できます。

結果として、プロジェクトの成功確度を高める重要なキーマンとなるのです。

2. 「機会損失」を最小限に抑える

ビジネスにおいて、最大のリスクは「失敗すること」ではなく、「何もしないことでチャンスを逃すこと（機会損失）」である場合が多々あります。

例えば、新規事業のアイデアを思いついたとき、慎重な人は競合調査に時間をかけますが、行動力のある人はすぐにリリースして市場の反応を見ます。

このスピード感の差が、先行者利益（ファーストペンギン）を獲得できるかどうかの分水嶺となります。

3. 周囲を巻き込む「着火剤」としての機能

物理学の法則と同じで、静止している物体（組織）を動かすには、最初に大きなエネルギーが必要です。

行動力のある人は、自らが最初の「1」となって動き出すことで、周囲の「0」だった人々を巻き込み、組織全体に熱を伝播させます。

このリーダーシップは、停滞した組織にとって不可欠な着火剤となります。

恋愛でモテる理由と魅力

「行動力のある人はモテる」。

これは多くの人が肌感覚として持っている事実だと思いますが、進化心理学や社会心理学の観点からも理にかなっています。

恋愛関係において、行動力は単なる「活発さ」以上の意味を持ちます。

決断力＝生存能力の証明

進化心理学の仮説では、太古の昔から優柔不断で決断できない個体は外敵に襲われたり食料を逃したりして淘汰されやすく、素早く決断し行動できる個体が生き残りやすかった可能性が指摘されています。

そのため、「決断力のあるパートナー＝生存能力が高い」と感じやすい傾向が、私たちの心に組み込まれているのではないか、という見方もあります。

現代においても、「デートの場所を即決してくれる」「トラブル時にすぐに対応してくれる」といった行動は、パートナーに「この人と一緒にいれば安心だ」という根源的な信頼感を与えます。

「認知コスト」の削減と思い出の量

人間は一日に膨大な数の小さな選択や判断をしていると言われ、夕方には「決断疲れ」を起こしやすいとされています。

そんな中、「次はあそこに行こう」「これをやってみよう」とリードしてくれる存在は、相手の脳にかかる負担（認知コスト）を大幅に下げてくれます。一緒にいて楽で、楽しいのです。

さらに、フットワークが軽い人との交際は、物理的に「場所」や「体験」の数が多くなります。

心理学では、共有するエピソードが多いほど親密度が増すとされています。

決断疲れ：意思決定を繰り返すことによって、精神的なエネルギーが消耗し、その後の判断力が低下する状態のこと。

行動力がもたらす長所とメリット

ここまで見てきたように、行動力があることのメリットは人生の全方位に及びます。ここで改めて、その恩恵を整理してみましょう。

行動力ある人になる方法と嫌われる原因

うざいと嫌われる行動の心理

検索エンジンで「行動力ある人」と入力すると、サジェスト（予測変換）に「うざい」「嫌われる」「疲れる」といったネガティブなワードが表示されることがあります。

これは、行動力のある人が無自覚に周囲にストレスを与えているケースが少なくないことを示唆しています。

1. 圧倒的な「温度差」の強要

行動力のある人は、思考から実行までのスピードが極めて速いです。

しかし、世の中のすべての人が同じスピードで動けるわけではありません。慎重に考えたい人、ペースを大切にしたい人もいます。

それにも関わらず、「なんでまだやってないの？」「とりあえず動けばいいじゃん」と自分の物差しで相手を急かす行為は、相手からすれば「価値観の押し付け」でしかありません。

この配慮の欠如が、「あの人といると疲れる」という評価に繋がってしまいます。

2. 心理的リアクタンス（反発心）の誘発

人は誰しも「自分の行動は自分で決めたい」という欲求を持っています。

行動力のある人が、良かれと思って強引に相手を引っ張り回したり、勝手に物事を決めたりすると、相手は自由を侵害されたと感じ、無意識に反発したくなります。

これを心理学で「心理的リアクタンス」と呼びます。

短所になり得る自己中心的な振る舞い

行動力には、大きく分けて2つの方向性があります。

一つは「全体最適のための行動」、もう一つは「自己満足のための行動」です。

嫌われる行動力の正体は、後者であることがほとんどです。

「テイカー（奪う人）」としての行動力

組織心理学者のアダム・グラントの分類を借りれば、嫌われる行動力のある人は「テイカー」の性質を帯びていることが多いです。

彼らは行動的ですが、その動機は常に「自分が目立ちたい」「自分の実績にしたい」「自分の好奇心を満たしたい」という利己的なものです。

周囲の時間を奪ってまで自分のアイデアを話したり、チームの合意形成を無視して独断専行したりする姿は、協調性を欠いた「撹乱分子」として排除の対象になりかねません。

「ギバー（与える人）」としての行動力を目指す

一方で、真に尊敬される行動力ある人は、そのエネルギーを他者への貢献に向けます。

• 誰もやりたがらない面倒な雑務を率先して引き受ける。
• 困っている同僚がいれば、自分の仕事を止めてでもすぐに駆けつける。
• チームの停滞を打破するために、嫌われ役を買って出て提案する。

自分の行動力レベルを診断する

さて、ここまでの話を踏まえて、現在のあなたの行動力はどのレベルにあるでしょうか？

客観的な指標を持つことは、改善への第一歩です。簡易的なチェックリストを用意しましたので、直感で答えてみてください。

いかがでしたか？ チェックが多くついた人は、素晴らしい行動力の持ち主です。

逆にチェックが少なかった人も、全く落ち込む必要はありません。冒頭でお伝えした通り、行動力は後天的に鍛えられるスキルだからです。

一部の研究では、日本を含む東アジアでは、ストレス反応に関わるとされる遺伝子型（セロトニントランスポーターのS型など）の割合が比較的高いという報告もあります。

ただし、性格や不安の感じやすさは遺伝だけで決まるわけではなく、育った環境や経験によって大きく変わります。

行動力を高める具体的な習慣術

ここからは、いよいよ実践編です。

意志の力やモチベーションに頼らず、脳の仕組み（ホメオスタシスや可塑性）を利用して、強制的に体を動かすための具体的なテクニックを3つ紹介します。

これらは明日からではなく、この記事を読み終えた瞬間から使えるものばかりです。

ここでいうホメオスタシスとは、「変化を嫌い、元の状態に戻ろうとする性質」のこと。
可塑性とは、「使い方次第で、思考や習慣の回路が少しずつ作り変わっていく性質」です。

1. 脳の非常ブレーキを無効化する「5秒ルール」

全米でベストセラーとなったメル・ロビンス氏が提唱する、あまりにもシンプルで強力な手法です。

【メソッドの手順】

何かをやるべきだと思い付いたら、思考が「やらない言い訳」を捏造し始める前に、心の中で「5、4、3、2、1、GO！」とカウントダウンし、0になった瞬間に物理的に体を動かします。

【なぜ効くのか？】

人間の脳は、何か新しいことをしようとすると、すぐに「面倒くさい」「疲れている」「失敗するかも」といった防衛反応（非常ブレーキ）を作動させやすいとされています。

カウントダウンを行うことで、脳の作業領域（ワーキングメモリ）を「数を数えること」に占有させ、ブレーキを作動させる隙を与えずに、行動を司る前頭前皮質を起動させるのです。

朝起きる時、電話をかける時、ジムに行く時…etc.

あらゆる場面で使える魔法の呪文です。（※5秒ルールの具体的な脳内メカニズムについては、現時点では仮説レベルの部分も多く、主に経験則から語られている説明です。）

2. 行動を自動化する「If-Thenプランニング」

ニューヨーク大学の心理学者、ピーター・ゴルヴィツァー教授らが提唱する、習慣化のための最強メソッドです。

やり方は簡単で、「もし（If）Xという状況になったら、その時は（Then）Yという行動をする」というルールを事前に決めておくだけです。

• 「もし電車に乗ったら、すぐにスマホで単語帳アプリを開く」
• 「もしお風呂から上がったら、すぐにストレッチマットを敷く」
• 「もし上司に呼ばれたら、メモ帳を持ってすぐに立ち上がる」

この手法の肝は、行動のトリガー（きっかけ）を明確にすることにあります。私たちは「いつやるか」を決めていないから、実行のたびに「やるか、やらないか」の決断を脳に強いています。

これでは意志力を消耗します。If-Thenプランニングによって行動を条件反射化してしまえば、モチベーションに関係なく、ロボットのように淡々と行動できるようになります。

3. 夢を現実的な計画に落とし込む「WOOPの法則」

心理学者のガブリエル・エッティンゲン博士が開発した、目標達成率を飛躍的に高めるフレームワークです。

単なるポジティブシンキングの落とし穴（夢を見るだけで満足してしまう現象）を回避し、障害対策をあらかじめセットします。

理想の行動力ある人を目指して

最後まで読み進めていただき、本当にありがとうございました！

ここまで多くのテクニックや心理分析をお伝えしてきましたが、最後に一つだけ、一番大切なことをお伝えさせてください。

それは、「最初の一歩は、とてつもなく小さくていい」ということです。

行動力のある人＝「いきなり大きな挑戦をする人」というイメージがあるかもしれません。

しかし、実際には彼らも、最初は小さな「試し打ち」から始めていることがほとんどです。

彼らは失敗しないスーパーマンではなく、「転んでもすぐに起き上がる達人」なのです。

「完璧な準備」なんて、永遠に訪れません。

不安は、動くことでしか消せません。

自信は、動いた後にしかついてきません。

今、この画面を閉じたら、たった一つでいいので、何か新しいアクションを起こしてみてください。

机の上を片付けるだけでも、読みたかった本をポチるだけでも構いません。その小さな「できた！」という感覚が、やがてあなたの人生を大きく変える核になります。

あなたが、あなたらしい軽やかさで、人生というフィールドを駆け回れるようになることを、心から応援しています！

参考リンク：
ビッグファイブ（心理学） – Wikipedia（日本語）
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%96_%28%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6%29

統制の所在 – Wikipedia（日本語）
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B1%E5%88%B6%E3%81%AE%E6%89%80%E5%9C%A8

LOC（ローカス・オブ・コントロール） – グロービス学び放題 用語集
 https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11657.html

If-Thenプランニング（実行意図 / Implementation Intentions）https://cancercontrol.cancer.gov/sites/default/files/2020-06/goal_intent_attain.pdf

WOOP my life – 公式サイト（Gabriele Oettingen）
https://woopmylife.org/

Gilovich, T. & Medvec, V. H. (1995). The temporal pattern to the experience of regret. Psychological Review.
https://www.anderson.ucla.edu/faculty/keith.chen/negot.%20papers/GilovichMedvec_Regret95.pdf

Adam Grant – Give and Take（公式サイト・英語）
https://adamgrant.net/book/give-and-take/

TED日本語 – アダム・グラント「『与える人』と『奪う人』― あなたはどっち？」
https://digitalcast.jp/v/25424/

メル・ロビンズ『5秒ルール ― 直感的に行動するためのシンプルな法則』（日本語版書籍）
https://www.amazon.co.jp/dp/4491036918

The Mehrabian Myth – Conversational Leadership
https://conversational-leadership.net/mehrabian-myth/

Kumakiri et al. (1999). Study of the association between the serotonin transporter gene regulatory region polymorphism and personality traits in a Japanese population.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10213171/

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