マット運動の技を一覧で解説!分類・難易度・安全な練習順
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こんにちは!「スルースのVictory Academy」のスルースです!
「マット運動にはどんな技があるの?」「うちの子は今どのあたりの技まできているの?」「次は何を練習すればいいの?」
体操教室の現場でも、保護者の方からこうしたご相談をよくいただきます。
マット運動の技は、前転・後転といった基本から、倒立・側転、さらに発展技まで本当にたくさんあって、名前だけ見ると「何がどうつながっているのか」がわかりにくいですよね。
この記事では、マット運動の技を知りたいお子さんと保護者の方を主な対象に、技の分類・準備技から発展技までの一覧・難易度の目安・安全に習得していく順番まで、順番に整理してお伝えします。
単に技の名前を並べるのではなく、指導現場でたくさんのお子さんと向き合ってきた中で大切にしている「どんな順番で・どこに気をつけて取り組むか」という視点を添えました。
技の名称や分類は、文部科学省の学習指導要領解説や「器械運動指導の手引」など、学校体育の公的資料をベースに整理しています。
マット運動の技は、闇雲に難しいものへ挑戦するより、簡単な技で土台を作ってから一段ずつ進めるほうが、結果的に上達も早く、ケガも防ぎやすくなります。
一覧で全体像をつかんだうえで、「今の一段」と「次の一段」を確認するつもりで読み進めてみてください!
マット運動は、頭・首・手首などに負担がかかる場面のある運動です。本記事は学校体育や体操教室で扱われる技を、保護者の方向けに一般的に整理した解説であり、医療行為・診断・治療を目的としたものではありません。技には安全な習得順があり、土台ができていない段階で上の技に挑戦すると、ケガにつながることがあります。
特に、バク転・バク宙などの宙返り系・発展技は、学校体育の標準的な例示技ではなく、独学・自宅での練習は行わないでください。必ず体操教室など、専門指導者の補助と十分な安全環境(マット・補助具・補助者)が整った場所で取り組んでください。練習中・練習後に首・手首・腰などに痛み・しびれ・腫れが出た場合や、頭を打った後に頭痛・吐き気が続く場合は、練習を中止して医師にご相談ください。
マット運動の技を一覧で整理|分類と全体像をつかむ

「うちの子だけ進みが遅いかも…」と心配される保護者の方、本当に多いです!
でも技には順番があるだけで、遅いわけじゃないんですよ。
安心して読み進めてくださいね!
マット運動の技の分類と全体像
マット運動の技は、学校体育の公的資料では大きく「回転系」と「巧技系」の2つに分けて整理されています。
回転系は、前転・後転のように体を順番に接して回る「接転技群」と、側転・はね起きのように手や足で支えながら回る「ほん転技群」に分かれます。
巧技系は、倒立やバランス系(平均立ち)のように、姿勢を保つことが中心になる技のグループです。
この分類は文部科学省の学習指導要領解説や器械運動の指導資料に沿ったもので、技の名前を覚えるより先に「どのグループの技か」を知っておくと、全体像がぐっとつかみやすくなります。
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| 大分類 | 技群 | 代表的な技 |
|---|---|---|
| 回転系 | 接転技群 | 前転・後転・開脚前転・開脚後転・伸膝前転・伸膝後転など |
| ほん転技群 | 側方倒立回転(側転)・ロンダート・前方倒立回転・頭はね起きなど | |
| 巧技系 | 平均立ち技群・倒立 | 頭倒立・壁倒立・補助倒立・倒立・ブリッジ・片足水平立ち・Y字バランスなど |
この一覧を見ると、前転や後転は「接転技群」、側転やロンダートは「ほん転技群」、倒立やブリッジは「巧技系」という具合に、それぞれの技がどの仲間なのかが見えてきます。
接転技群は背中やお尻を順番に床へ接して回る技、ほん転技群は手や足で体を支えながら回る技、という違いがあります。
同じ回転系でも、接転技群とほん転技群では体の使い方が違うので、技がつまずいたときに「どのグループの感覚が足りないのか」を考える手がかりにもなります。
たとえば、前転がうまくいかない子は「丸く転がる感覚」が、側転がうまくいかない子は「手で支えて逆さになる感覚」が、まだ育ちきっていないことが多いです。
このように、技を一つひとつ個別に見るのではなく、グループでとらえると、つまずきの原因と次に戻るべき練習が見つけやすくなります。
僕も子どもの頃は「接転?ほん転?」なんて全然意識していませんでした。
分類はあくまで大人が整理するためのものです。
お子さんには楽しく回ってもらうのが一番です!
最初に覚える準備技の一覧

前転や倒立に進む前に、僕が大切にしているのが「準備技(運動遊び)」です。
背中を丸めて転がる感覚、手で体を支える感覚、逆さになる感覚といった土台を、遊びの延長で先に作っておくと、そのあとの技がぐっと安全に・スムーズに進みます。
文部科学省の指導資料でも、低学年の運動遊びや基礎感覚づくりが、前転・後転・倒立・側方倒立回転の習得につながると整理されています。
地味に見えますが、ここを飛ばさないことが、遠回りに見えていちばんの近道です。
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| 技名 | 難易度の目安 | どんな技・ねらい |
|---|---|---|
| ゆりかご | 初級 | 背中を丸めて前後に揺れ、丸く転がる感覚を作る |
| 丸太転がり・だるま転がり | 初級 | 体を一直線/小さく丸めて転がり、方向感覚を育てる |
| うさぎ跳び | 初級 | 手→足の順で跳び、手で体を支える感覚を作る |
| かえるの足打ち | 初級〜中級 | 手で床を押して腰を上げ、逆さの感覚に慣れる |
| 背支持倒立(首倒立) | 初級〜中級 | 肩と背中で支えて腰を高く。後転やはね起きの土台 |
| 壁登り逆立ち | 初級〜中級 | 足を壁に上げ、逆さ姿勢に少しずつ慣れる |
これらの準備技は、特別な道具がいらず、遊び感覚で取り組めるものがほとんどです。
ゆりかごや転がり系は「丸くなって転がる」前転・後転の土台に、うさぎ跳びやかえるの足打ちは「手で支える・逆さになる」倒立や側転の土台になります。
背支持倒立は首や背中で支える感覚を育て、後転やはね起きにつながっていきます。
準備技の段階で痛みや怖さが出る場合は、無理に進めず、その感覚づくりに時間をかけてあげてください。
準備技は「技の名前」というより「感覚づくり」です。丸く転がる・手で支える・逆さになる、の3つの感覚が育っていると、前転・倒立・側転に進んだときの伸びが大きく変わります。焦って先に進めるより、ここを丁寧に積むのがおすすめです。
準備技のいいところは、子どもが「遊び」だと思ってどんどんやってくれることなんです!
「上手だね!」と声をかけてあげると、それだけで前転や倒立への土台がぐんぐん育ちますよ!
前転系のマット運動の技一覧

前転系は、マット運動の中でもっとも基本になる「前に回る」技のグループです。
前転から始まり、開脚前転・伸膝前転と進み、さらに跳び前転・倒立前転といった発展技につながっていきます。
文部科学省の資料でも、前転は終末でしゃがみ立ちになること、発展では腰を大きく開いて回転力を高めることが整理されていて、基本の前転がしっかりできることが、上の技すべての土台になります。
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| 技名 | 難易度の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 前転 | 初級 | 背中を丸め、手で支えて回り、しゃがみ立ちで終わる |
| 開脚前転 | 初級〜中級 | 腰を開いて回り、脚を左右に開いて手で押して立つ |
| 伸膝前転 | 中級 | 膝を伸ばしたまま、腰を高く保って回る |
| 跳び前転 | 中級〜上級 | 大きな前転が前提。腕で支えて入り、空中局面を作る |
| 補助倒立前転 | 中級 | 補助つきで、倒立姿勢から前転へ入る感覚を作る |
| 倒立前転 | 上級 | 倒立を経過し、後頭部から前転へつなぐ |
前転系の記事をまとめておきますので気になる方はぜひご覧ください!
前転▶︎『前転は何歳から?3歳からの練習法とコツを解説!』
開脚前転▶︎『開脚前転の練習方法!子供も大人もできるコツとできない原因を解説!』
伸膝前転▶︎『伸膝前転のコツ!できない原因と練習法を徹底解説!』
倒立前転▶︎『倒立前転のポイントを完全解説!正しいコツと練習法で恐怖心を克服しよう!』
前転は「頭」ではなく「背中」で回るのが基本
前転でいちばん多いつまずきは、頭のてっぺん(頭頂部)から突っ込んでしまうことです。
あごを軽く引いて、手で体を支えながら、背中を丸めて転がるのが基本の形になります。
頭で回ろうとすると首に負担がかかりやすいので、「後頭部から背中、お尻の順番で転がる」イメージを大事にしてあげてください。
準備技のゆりかごで作った「丸く転がる感覚」が、ここでそのまま生きてきます。
家庭用に選ぶなら、まずは前転・後転がしやすい厚手の折りたたみ体操マットをチェックしてみてください。
開脚前転の「開脚」は立ちやすくするための工夫
開脚前転は「脚を大きく開くこと」が目的だと思われがちですが、現場での考え方は少し違います。
脚を開くのは、回ったあとに手で押して立ち上がりやすくするための工夫で、開脚そのものが最終ゴールではありません。
文部科学省の資料でも、開脚は立ちやすくするための段階的な教材として位置づけられていて、慣れてきたら脚幅を少しずつ狭めて伸膝前転へつなげていきます。
「大きく開けたか」より「手で押して立てたか」を見てあげると、次の技にもつながりやすくなります。
倒立前転を怖がる子はとても多い
前転系の中でも、倒立前転は怖がるお子さんが本当に多い技です。
倒立の状態から前に回るので、「逆さのまま頭を入れて回る」という動きに恐怖を感じやすいのです。
だからこそ、いきなり倒立前転に挑戦するのではなく、壁登り逆立ち・補助倒立・補助倒立前転、と段階を踏んで、補助のある状態で「倒立から回る感覚」を先に作っていきます。
怖がるのはお子さんの性格の問題ではなく、難しい条件が一気に増えているからなので、一段戻して安心できる形から積み直してあげてください。
上の技がうまくいかないときほど、僕は基本の前転に戻します!
前転がきれいになると一気に自信がつくので、何度でも戻っていい、むしろ戻る価値があるんですよ!
後転系のマット運動の技一覧
後転系は、前転とは逆の「後ろに回る」技のグループです。
後転から始まり、開脚後転・伸膝後転、さらに後転倒立へと発展していきます。
後転は前転に比べて「手の押し」と「頭を抜く動き」が必要になるぶん、少しコツがいる技です。
「後転で立てない」「首が痛い」というご相談はとても多いので、ここではその原因にも触れながら整理します。
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| 技名 | 難易度の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 後転 | 初級 | 後ろへ丸く回り、手を着いて押し、頭を抜いて立つ |
| 開脚後転 | 初級〜中級 | 回ったあと脚を左右に開き、手で押して開脚立ち |
| 伸膝後転 | 中級 | 膝を伸ばし、腰を開いて手の押しを同調させて立つ |
| 後転倒立 | 中級〜上級 | 後転からそのまま足を上げて倒立位へつなぐ |
後転系の記事をまとめておきますので気になる方はぜひご覧ください!
後転▶︎『後転のコツとは?できない原因と子供・大人別の練習法を徹底解説』
開脚後転▶︎『開脚後転のコツ!できない原因と段階的練習法を徹底解説』
「後転で立てない」のは手の押しと腰の高さが原因のことが多い
後転で最後まで立てない場合、原因の多くは「手の押しが弱い」「腰が上がっていない」ことにあります。
後ろに転がる勢いだけで回ろうとすると、頭が抜けきらずに途中で止まってしまいます。
手をしっかり着いて床を押すこと、腰をできるだけ高い位置に持っていくことを意識すると、頭が抜けて立ち上がりやすくなります。
うまく立てないうちは、少し傾斜のある場所で後転して、回転を助けてあげるのも一つの方法です。
「首が痛い」のは首で回っているサイン
後転で首が痛くなる場合は、手の押しが間に合わず、首に体重が乗ってしまっていることが多いです。
手を早く着いて床を押し、頭をすっと抜く動きができると、首への負担はかなり減ります。
手の押しが弱い段階で繰り返し練習すると、首を痛める原因になりやすいので、無理に回数を重ねないことが大切です。
首にしびれや動かしにくさが残った場合は、自己判断で続けず、まず練習を中止して医師にご相談ください。
後転で首に強い痛み・しびれ・動かしにくさが出た場合は、家庭で様子を見るのではなく、練習を中止して医師にご相談ください。手の押しが弱いまま回数を重ねると首への負担が大きくなるので、まずは「手で押す」「頭を抜く」感覚づくりを優先してあげてください。
マットの下に敷く床の対策としては、防音・床保護に使いやすい大判ジョイントマットもあると安心です。
後転は、前転までスイスイだった子が初めて「あれ?」とつまずきやすいところです!
できなくても落ち込まないで大丈夫です。みんなが一度は通る道なので、一緒に見直していきましょう!
マット運動の技を難易度別に習得|安全な練習順と発展技の一覧

ここからは、倒立・側転といった巧技系・ほん転系の技から、バク転・バク宙などの発展技までを一覧で整理しつつ、安全に習得していくための順番の考え方をお伝えします!
まずは、ここまでの技も含めて、代表的な技の難易度の目安を早見表でまとめておきます!
「今うちの子はどのあたりかな?」と当てはめながら見てみてくださいね!
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| 難易度の目安 | 主な技 |
|---|---|
| 初級 | ゆりかご・うさぎ跳び・前転・後転・頭倒立・壁倒立・ブリッジ |
| 中級 | 開脚前転・開脚後転・伸膝前転・伸膝後転・跳び前転・補助倒立・側方倒立回転(側転) |
| 上級 | 倒立・倒立前転・後転倒立・ロンダート・前方倒立回転・頭はね起き |
| 競技系 | バク転(後方倒立回転跳び)・バク宙(後方宙返り)・前方宙返り・連続技 |
倒立・バランス系(巧技系)の技一覧

巧技系は、回る技ではなく「姿勢を保つ・支える」ことが中心の技のグループです。
頭倒立・壁倒立から、補助倒立・倒立、さらに倒立ひねりへと進み、ブリッジやバランス系もこの仲間に含まれます。
倒立は、最初から一人で倒立を完成させようとするのではなく、支える点が多い技から少ない技へ、段階的に進めるのが基本です。
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| 技名 | 難易度の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|
| ブリッジ | 初級〜中級 | 両手両足で支え、肩を開いて大きく反る |
| 頭倒立 | 初級〜中級 | 両手と額の三点で支え、腰から脚の順に上げる |
| 壁倒立 | 初級〜中級 | 壁を使い、体をまっすぐにして逆さ姿勢で静止 |
| 補助倒立・倒立 | 中級〜上級 | 脚を振り上げ、肩の真上に腰と脚を一直線に積む |
| 倒立ブリッジ | 中級〜上級 | 倒立と反りをつなぐ。補助と柔らかい場が前提 |
| 倒立ひねり | 中級〜上級 | 倒立位を保ったまま手の押し替えで向きを変える |
| バランス系(片足水平立ち・Y字バランス) | 初級〜中級 | 軸足を安定させ、視線を固定して姿勢を保つ |
倒立で大事なのは、支える点を少しずつ減らしていく考え方です。
まずは頭と両手で支える頭倒立や、壁に頼れる壁倒立から始め、次に補助者に支えてもらう補助倒立、最後に自分一人で支える倒立へと進みます。
文部科学省の資料でも、支点の多い技から少ない技へ発展させる考え方が示されていて、いきなり一人の倒立を目指すより、ずっと安全で習得も安定します。
ブリッジは肩・胸・股関節の柔らかさが必要なので、準備運動を十分にしてから取り組み、腰だけで反らないように気をつけてあげてください。
倒立は「支える点が多い技」から「少ない技」へ。頭倒立・壁倒立 → 補助倒立 → 倒立、の順で進めると、怖さもケガのリスクも下げながら習得しやすくなります。最初から一人の倒立を目指さないのが、現場でのコツです。
巧技系の記事をまとめておきますので気になる方はぜひご覧ください!
ブリッジ▶︎『ブリッジができない理由とは?原因別の対処法と上達のコツを解説!』
壁倒立▶︎『壁倒立のポイントを完全網羅!安全に上達してピタッと静止するコツを伝授!』
バランス▶︎『バランス感覚トレーニングで子どもの運動神経を伸ばす|年齢別メニューと家でできるコツ』
倒立は「怖い」より「逆さって楽しい!」と思えた子が、ぐっと伸びます!
壁を使って安心できる環境を作ってあげると、その『楽しい』が引き出しやすいですよ!
側転・ロンダートなど側方系の技一覧

側方系は、横方向に手をついて倒立を経過しながら回る技のグループです。
腕立て横跳び越しから始まり、側方倒立回転(いわゆる側転)、ロンダート、さらに前方倒立回転・前方倒立回転跳びへと発展していきます。
側方倒立回転・ロンダート・前方倒立回転・前方倒立回転跳びは、回る方向は違っても、文部科学省の系統では同じ「倒立回転・倒立回転跳びグループ(ほん転技群)」の仲間なので、ここではまとめて整理しています。
側転は、現場でも「できた!」と喜ぶ子が多い人気の技ですが、同時につまずきやすい技でもあります。
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| 技名 | 難易度の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 腕立て横跳び越し | 初級〜中級 | 着手して腰を高くし、脚を高く保って横へ移動する |
| 側方倒立回転(側転) | 中級 | 倒立位を通りながら、直線上をまっすぐ回る |
| ロンダート | 上級 | 側転に1/4のひねりが入り、両足をそろえて着地する |
| 前方倒立回転 | 上級 | 反りの柔らかさを使い、前方に回って立つ |
| 前方倒立回転跳び | 上級 | 体を反ったまま回転し、手のジャンプで前方へ抜ける |
側方系の記事をまとめておきますので気になる方はぜひご覧ください!
側転▶︎『側転のコツ完全版!きれいに回る練習法とできない原因をプロが徹底解説』
ロンダート▶︎『ロンダートのコツ|足の振り上げ・両足揃え・着地ジャンプを成功させる練習法』
「側転」と「側方倒立回転」は同じ技
「側転」と「側方倒立回転」は、呼び方が違うだけで同じ技です。
学校体育では「側方倒立回転」という名前が使われますが、ふだんは「側転」と呼ばれることが多いですね。
僕も子どもに教えるとき、足を上げる方向を説明する場面で「側転の正式名称は側方倒立回転っていうんだよ。倒立って言葉が入っている通り、足はまっすぐ上に上げるんだ」と伝えています。
「側転」と聞くと横にぴょんと跳ぶイメージを持ちがちですが、本当は倒立を通る技なので、足をまっすぐ高く上げる意識が、きれいな側転への近道になります。
側転は「喜ぶ子」も「つまずく子」も多い技
側転は、現場で「できた!」といちばん喜んでもらえる技のひとつです。
一方で、つまずきやすい技でもあって、手と足を着く順番がそろわなかったり、まっすぐ進めずに斜めに回ってしまったりします。
原因の多くは「倒立位を通れていない(足が上がりきっていない)」ことなので、その前段階の腕立て横跳び越しや壁倒立で「腰を高く、足をまっすぐ上げる」感覚を作っておくのが効果的です。
うまくいかないときは、床に一本ラインを引いて、その上を手→手→足→足の順で越えていく練習から戻してあげると、まっすぐ回る感覚がつかみやすくなります。
側転がうまくいかないときは「手を速く・足を高く」より、まず「まっすぐ回る」を優先してあげてください。床のラインの上を回る練習に戻すと、進む方向が整いやすくなります。きれいな側転は、横に跳ぶのではなく、倒立を一瞬通るイメージです。
側転には「回りやすい向き」が人それぞれ左右にあるんです!
得意な側から練習すると成功体験を作りやすいので、苦手な向きから無理に始めなくて大丈夫ですよ!
はね起き系の技と注意点

はね起き系は、首や頭で支えた姿勢から、反動を使って一気に立ち上がる技です。
首はね起き・頭はね起きがこのグループにあたり、反りの柔らかさ・腰の屈伸・手の押しを同時にそろえる必要がある、上級の技になります。
文部科学省の系統では、はね起き系は首や頭が接するものの、側転やロンダートと同じ「ほん転技群(手や足の支えと反動で体を翻して回る技)」に位置づけられています。
頭や首に近い部分を使うので、補助者なしで取り組む技ではありません。
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| 技名 | 難易度の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 首はね起き | 上級 | 首支持から反動を使って起き上がる。腰の屈伸と手の押しを同調 |
| 頭はね起き | 上級 | 頭を背屈し体を反らせて回り、腰の屈伸と手の押しで立つ |
首はね起きと頭はね起きは、よく似た名前ですが、体を支える場所が少し違います。
首はね起きは首から肩にかけてで支え、頭はね起きは頭で支えてから反動を使って立ち上がります。
どちらも、首支持や頭倒立の姿勢から、腰を一気に伸ばす反動と手の押しを同調させて起き上がるのがポイントで、タイミングがそろわないと回転が途中で止まってしまいます。
恐怖で動きを止めると、かえって首や背中に負担がかかりやすいので、勢いを止めずに最後まで行ける状態になってから取り組む技です。
はね起き系は、頭倒立やブリッジで作った「逆さの姿勢」と「反りの柔らかさ」が土台になります。
反りが足りないと体が起き上がりきらず、つぶれてしまうので、先にブリッジや頭倒立で十分な柔らかさと支える力を育てておくことが大切です。
文部科学省の資料でも、頭はね起きは頭倒立から腰の屈伸へ、段階を踏んで進めることが整理されていて、頭部・頸部を守るために補助者をつけることが前提になっています。
家庭で独学で取り組む技ではないので、必ず体操教室など、専門指導者の補助がある環境で取り組んでください。
はね起き系は、ブリッジで反りの柔らかさを、頭倒立で支える力をつくってから進む技です。土台が整わないうちに反動だけで起き上がろうとすると、首や背中への負担が大きくなります。順番を守り、必ず補助者のいる環境で取り組んでください。
はね起きは、マット運動の中でもかなり先のほうの技です!
「まだうちの子には早いかな」と感じたら、今は倒立やブリッジをじっくり育てる時期だと考えてあげてくださいね!
バク転・バク宙など発展技の位置づけ

バク転やバク宙は、とても人気が高い技ですが、学校体育の標準的な例示技ではなく、競技・クラブレベルの発展技として扱うのが正確です。
後方倒立回転跳び(バク転)、後方宙返り(バク宙)、前方宙返り、そしてこれらをつなぐ連続技がこのグループにあたります。
これらは、ここまでの技とは安全面の前提が大きく違うので、位置づけをしっかり押さえておいてください。
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| 技名 | 難易度の目安 | 位置づけ・注意 |
|---|---|---|
| バク転(後方倒立回転跳び) | 競技系上級 | 後方へ跳び、手で支持して回る。学校標準外。専門指導・補助が前提 |
| バク宙(後方宙返り)・前方宙返り | 競技系上級 | 空中で回転して着地。日本体操協会の規則では小学生年代の大会で宙返り系は扱われない。専門施設・専門指導が前提 |
| 跳躍技(伸身跳びひねり など) | 中級〜上級 | 技と技をつなぐ跳躍。演技構成を豊かにする |
| 連続技 | 中級〜競技系 | 前技の終末と次技の開始を融合。単技が安定してから |
文部科学省の高校の解説では、後方倒立回転跳びや前方宙返りを「発展的な指導」で扱い得るとしつつ、危険防止の観点から体力・技能・施設・器具・指導の順序に十分配慮するよう明記されています。
また、日本体操協会の小学生年代の大会規則では、ゆかで基本技の美しさを重視する内容になっており、現行の規則では宙返り系の技は行わないものとされています(大会規則は改定される場合があるため、最新の内容は公式の規則をご確認ください)。
つまり、バク転やバク宙は「前転からの延長」で気軽に挑戦する技ではなく、十分な基礎・専門施設・専門コーチがそろって初めて取り組める技だということです。
バク転・バク宙などの宙返り系は、自宅・屋外・独学では絶対に練習しないでください。基礎技がまだできていない段階での挑戦は、頭・首・腰の大きなケガにつながります。取り組む場合は、必ず体操教室・アクロバット教室など、専門指導者の補助と十分なマット環境が整った場所で行ってください。
僕は、バク転やバク宙の基礎がある程度身についていて、マットのある安全な環境で行うのであれば自主練を絶対にやってはいけないとは言いません。
でも、全くできない子が独学で練習するのは絶対にNGです。ここだけは譲れないところです。
技を安全に習得する順番のコツ
ここまで多くの技を一覧で見てきましたが、いちばんお伝えしたいのは「簡単な技から、一段ずつ積み上げる」という、当たり前に見えてとても大事な考え方です。
僕が現場でずっと大事にしているのが、この「スモールステップ」です。
派手な技に早くたどり着きたい気持ちはよくわかりますが、土台を飛ばして上の技に挑戦すると、フォームが崩れたり、ケガをしたりして、結局は遠回りになってしまいます。
「足し算ができない人が掛け算をできると思う?」
僕は子どもたちに、よくこんな問いかけをします。
「足し算・引き算ができない人が、いきなり掛け算・割り算をできると思う?」と。
たいていの子は「できない」と答えます。
マット運動の技もまったく同じで、前転や倒立といった基礎ができていないのに、いきなりロンダートやバク転に進んでも、うまくいかないのが自然なんです。
簡単なことをしっかり身につけることが、結局はいちばんの近道になる、これを、子ども自身が納得して理解してくれると、練習の取り組み方が大きく変わっていきます。
「支える点が多い技」から「少ない技」へ
もう一つの考え方が、倒立のところでも触れた「支える点を少しずつ減らす」という発想です。
頭倒立や壁倒立のように支える点が多い技から、補助倒立、そして一人で支える倒立へ。
同じように、側転やロンダート、はね起きも、いきなり完成形を目指すのではなく、補助のある状態や、易しい場での練習から少しずつ条件を上げていきます。
「次の一段」だけに集中して進めると、お子さんも達成感を積み重ねやすく、怖さも減っていきます。
技の一覧を見ると、つい難しい技に目が行きますが、上達の近道は「簡単な技を確実にできるようにすること」です。今できる技の一段上だけに集中して、土台を飛ばさない。これが、ケガを防ぎながら着実に伸びていくコツです。
一段クリアするたびに、お子さんと「できたね!」と一緒に喜んであげてください!
その小さな成功体験の積み重ねが、次の技に挑む自信とやる気を育てていきます!
マット運動の技に関するよくある質問(FAQ)
まとめ|マット運動の技一覧と練習の順番
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!
今回は、マット運動の技を知りたいお子さんと保護者の方に向けて、技の分類・準備技から発展技までの一覧・難易度の目安・安全に習得していく順番まで、体操指導者の視点で整理してお伝えしました。
マット運動の技は「回転系」と「巧技系」に大きく分かれ、準備技 → 前転・後転 → 倒立・側転 → 発展技、と一段ずつ積み上げていくのが基本の流れです。
技の名前を覚えること自体が目的ではなく、「いま自分がどの技まできていて、次はどの一段に進むか」を知ることが、上達のいちばんの近道になります。
倒立は「支える点が多い技から少ない技へ」、側転は「倒立を通って足をまっすぐ上げる」、後転は「手の押しと頭抜き」——技ごとのコツも、結局は土台となる感覚づくりにつながっています。
そして、バク転・バク宙などの発展技は、学校体育の標準外で安全面の前提がまったく違うので、独学は避け、専門指導者の補助と十分なマット環境が整った場所で取り組んでください。
「足し算・引き算ができない人が、掛け算・割り算をできると思う?」。
僕が現場でよく使うこの問いかけのように、簡単な技を確実に積み上げることが、遠回りに見えていちばんの近道です。
お子さんの「次の一段」を、この一覧から一緒に見つけてあげてください!
本記事の技の名称・分類・指導の考え方は、主に次の公的資料をもとに整理しています。
※各学習指導要領解説や大会規則は改定される場合があります。最新の内容は、文部科学省および日本体操協会の公式情報をご確認ください。
本記事は、マット運動の技の分類・難易度・練習の順番を、保護者の方やお子さん向けに一般的に整理した解説です。医療行為・診断・治療を目的としたものではなく、特定の技の習得や上達を保証するものではありません。適切な練習内容は、体格・柔軟性・筋力・経験・既往歴・練習環境・指導環境によって大きく異なり、記載の難易度や練習の順番も一般的な傾向としてご参照ください。
バク転・バク宙・前方宙返りなどの宙返り系・発展技は、学校体育の標準的な例示技ではありません。自宅・屋外・独学では行わず、必ず体操教室・アクロバット教室など、専門指導者の補助と十分な安全環境(マット・補助具・補助者)が整った場所で取り組んでください。
ご自宅で取り組む場合は、床の上での基礎的な準備運動・補強・コンディショニングなど、医師または専門指導者から許可された範囲に限ります。その場合も、周囲の安全(家具の配置や滑りやすい床など)を十分に確認し、お子様やご自身の体力・体調に合わせて、無理のない範囲で行ってください。
練習中・練習後に、首・背中・腰・手首・足首などに痛み・腫れ・しびれ・可動域の制限・違和感が出た場合は、すぐに練習を中止してください。症状が強い、繰り返す、翌日も残る場合や、頭を打った後に頭痛・吐き気が続く場合は、医療機関にご相談ください。
首・背中・腰・手首などに持病がある方や、過去に痛めた経験がある方は、練習を始める前に必ず医師にご相談ください。再開の可否は医師の判断によります。
本ブログの情報を用いて実践された結果生じたケガ、事故、物的損害等につきましては、本ブログおよび筆者は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
本記事内の画像はすべてイメージ画像であり、実際の指導風景や特定の個人を示すものではありません。フォームの正確性については本文の解説をご参照ください。
安全第一で、専門指導者の補助のもと、無理のない範囲で取り組んでいただければ幸いです。
